フィロデンドロン・シルバーメタルの育て方|6つのポイントと増やし方について

フィロデンドロン・シルバーメタルの育て方|6つのポイントと増やし方について

項目 詳細
植物名 フィロデンドロン・シルバーメタル
学名 Philodendron 'Silver Metal'
英名 Philodendron 'Silver Metal'
科目/属性 サトイモ科フィロデンドロン属
原産地 熱帯アメリカ
日当たり 日当たりの良い室内
温度 最低10℃以上をキープ
耐寒性 弱い
耐暑性 強い
水やり 春夏:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)
秋冬:土の表面が乾いて2~3日後
肥料 緩効性肥料、液体肥料
剪定時期 5月~10月

フィロデンドロン・シルバーメタルをすぐにチェックしたい方は、下記をクリックすると商品一覧に移ります。

[https://andplants.jp/collections/philodendronsilvermetal]

フィロデンドロン・シルバーメタルの特徴

フィロデンドロン・シルバーメタルは、シルバーグレイのメタリックな葉が特徴の植物です。ツルを伸ばして這うように広がるフィロデンドロンの品種で、ハンギングとして人気があります。

フィロデンドロン・シルバーメタルの特徴的な葉の写真

おしゃれなシルバーグレイの葉は、比較的暗い環境でも美しく育ちます。室内の半日陰の環境にも耐えられるので、初めてハンギングタイプの植物を飾る方にもおすすめです。

爽やかな印象を持ち合わせるので、お部屋やお店をスタイリッシュな雰囲気にしたい方は、ぜひ飾ってみてはいかがでしょうか。「華やかな明るさ」といった花言葉も持ち合わせるので、誕生日や開店祝いのプレゼントにも活躍します。

耐陰性を持つとはいえ、暗すぎる場所には置かないようにしましょう。また、寒さには弱いため、冬は暖かい室内で管理してください。

フィロデンドロン・シルバーメタルの育て方

フィロデンドロン・シルバーメタルの写真

ここでは、フィロデンドロン・シルバーメタルの基本的な育て方を6つのポイントに分けて紹介します。

  1. 置き場所と日当たり
  2. 温度
  3. 水やりの頻度
  4. 肥料
  5. 剪定方法
  6. 植え替え方法

フィロデンドロン・シルバーメタルの育て方の確認前に、美しいシルバーメタルの葉姿が気になる方は以下をクリックしてみてください。

置き場所と日当たり

フィロデンドロン・シルバーメタルの置き場所と日当たりを示す図解

フィロデンドロン・シルバーメタルは日当たりの良い室内を好む植物です。ただし、窓越しに真夏の直射日光に当たり続けると葉焼けする可能性があります。

直射日光が当たる場合は、レースカーテンやシェードなどで光を和らげて育ててください。比較的、耐陰性が強いので、窓際から離れた暗めの環境でも育てられます。

しかし、日差しが入る窓がないような暗いお部屋では生育できません。暗すぎる環境では、葉が大きくならなかったり、ツルがヒョロヒョロと伸びたりして見栄えが悪くなります。

一方向からの光だけだと、葉の広がり方が偏ってしまいます。定期的に鉢をクルクルと回して光を当ててください。

温度

フィロデンドロン・シルバーメタルの季節ごとの温度管理を示す図解

フィロデンドロン・シルバーメタルは寒さに弱いため、最低10℃以上をキープして育ててください。より安全に冬越しさせる場合は、温度を15℃に保っておくと美しい状態で冬越しできます。

冬は室内で管理してください。ただし、暖かい室内であっても窓際の近くは屋外の寒さの影響を受けやすいです。

窓から30~40㎝ほど距離を取っておくと冷気の影響を受けにくいでしょう。また、暖かい空気はお部屋の上に溜まりやすいため、ハンギングで空間に吊るしたり棚の上に置いたりするのもおすすめです。

暑さには比較的強い植物ですが、30~35℃以上の夏の高温に当たり続けると根傷みや蒸れの影響によって調子を崩すかもしれません。

サーキュレーターやエアコンなどの空調で、室温が高くなりすぎないように気を付けましょう。

水やりの頻度

土が乾いたフィロデンドロン・シルバーメタルに水やりするタイミングを示す図解

フィロデンドロン・シルバーメタルの季節ごとの大まかな水やり頻度は以下の通りです。

  1. 春夏:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)
  2. 秋冬:土の表面が乾いて2~3日後

春夏の生育期は、手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いたら)鉢底から水が流れるほど水やりしてください。ただし、受け皿に水を溜めたままにしておくと根腐れの原因になるため、溜まった水はこまめに捨てましょう。

気温が下がり始める秋は、土の乾き具合を確認しながら徐々に水やり間隔を調整します。冬の水やり頻度は、土の表面が乾いて2~3日後に与える程度です。

フィロデンドロン・シルバーメタルは葉色が美しい植物です。美しさやツヤを維持するためにも、水やりと一緒に霧吹きで葉水をすると、常にイキイキとした葉を維持できます。

ただし、冬に水やりと葉水を行う場合は、室温が十分に上がってから行ってください。室温が低いタイミングで行うと逆効果です。

季節に応じた水やりが苦手な方は、水やりチェッカーの利用をおすすめします。パッと一目で土の乾燥具合を確認できるため、気温や成長具合、鉢の大きさによる水やり間隔による悩みが少なくなるでしょう。

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肥料

フィロデンドロン・シルバーメタルに肥料を与えるタイミングを示す図解

フィロデンドロン・シルバーメタルには、生育期の5月~7月、9月~11月それぞれに1度置き肥を置くか、水に薄めた液肥を2週間に1度のペースで水やり代わりに与えてください。真夏と冬は生育が緩慢なので、肥料は与えません。

シルバーメタルはツルをぐんぐんと伸ばすフィロデンドロンなので、肥料をしっかり与えるとよるツルを伸ばします。支柱に這わせたり、ハンギングで枝垂れさせたりしたい場合は、元肥とは別に追肥をしっかりと与えると良いです。

AND PLANTSでは、オリジナル肥料「アンドプランツ 植物を元気にする固形肥料」を取り扱っています。匂いが少ないため、室内でインテリアのように飾るフィロデンドロン・シルバーメタルにも安心して使用できるでしょう。

葉色やツヤの向上にも効果があるので、ぜひ使ってみてください。

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剪定方法

フィロデンドロン・シルバーメタルの剪定を表現した図解

フィロデンドロン・シルバーメタルの剪定は、枯れたり伸びすぎたりした葉やツルを切る程度です。

生育期にツルがぐんぐんと伸びて葉を広げるため、伸びすぎている場合はばっさりと切り戻してください。剪定した箇所近くの節から新芽が出てくるので安心してください。

剪定せずに伸ばし続けると、株元の葉が少なくなり見栄えが悪くなりがちです。伸びすぎて株元の葉が少ない場合は、株元付近で切り戻すことをおすすめします。

AND PLANTSでは皇室献上品でもある、新潟県三条市の100年企業・株式会社坂源のハサミ「Sakagen Flower Shears」を取り扱っています。軽くて切れ味抜群の使いやすい剪定ハサミを使って、長く伸びたシルバーメタルを剪定してみてはいかがでしょうか。

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植え替え方法

フィロデンドロン・シルバーメタルの植え替えを解説する図解

フィロデンドロン・シルバーメタルは2~3年おきに生育期の5~10月に植え替えをしましょう。真夏は生育が緩慢になるので、30℃を超えるような日が続く場合は避けてください。

育てている年数だけでなく、主に以下の3つの症状が現れた時にも植え替えをします。

  1. 根腐れしている
  2. 鉢底から根が出ている
  3. 土に水が染み込まない

鉢からフィロデンドロン・シルバーメタルの根鉢を取り出し、黒ずんだりしわしわになったりしている根は取り除きます。根をほぐした後は、1回り大きな鉢に新しい土で植え替えましょう。

植え替え後は、しっかりと水やりしてください。その後は、直射日光の当たらない風通しの良い場所で1週間ほど様子を見ます。

植え替える鉢の大きさは1~2回り程度ものを準備しておきましょう。2回りも大きい鉢に植え替えると、水やり後に土が乾きにくく根腐れの原因になるので気を付けてください。

その他、植え替えの際に注意したいことは「観葉植物の植え替え」の記事で詳しく紹介しています。初めての植え替えの方は、ぜひ確認しておきましょう。

AND PLANTSでは、以下の植え替えセットをご用意しています。フィロデンドロン・シルバーメタルを吊るすのではなく、棚や床に置きたい方におすすめです。

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フィロデンドロン・シルバーメタルの増やし方

フィロデンドロン・シルバーメタルのツルと葉の写真

フィロデンドロン・シルバーメタルは、5月~7月に挿し木や水挿しで増やします。簡単な手順は以下の通りです。

挿し木

  1. 葉を2枚以上残してツルを切る
  2. 容器に溜めた水に浸けて1時間ほど吸水させる
  3. 葉を半分ほど剪定する
  4. 肥料の入っていない土を準備する
  5. 葉の付け根にある節が1つ埋まるように土に挿す
  6. 乾燥しないように明るい室内で管理する
  7. 発根して新芽が出てきたら植え替える

フィロデンドロン・シルバーメタルは、ツルが伸びているほど株元近くの節から気根が出ていることがあります。気根が節から出ている場合は、すぐに土に活着して新芽を伸ばしてくれるでしょう。

さらに、シルバーメタルは水を入れた容器に入れっぱなしにする水挿しでも簡単に発根します。より手軽に増やしたい方は、水を溜めた容器に剪定したツルを入れて増やしてみてください。

フィロデンドロン・シルバーメタルのよくあるトラブルと対処法

フィロデンドロン・シルバーメタルのよくあるトラブルと対処法

フィロデンドロン・シルバーメタルを育てていると、トラブルに悩まされることもあります。ここではよくあるトラブルと対処法を解説していきます。

フィロデンドロン・シルバーメタルによくあるトラブルは以下の5つです。

  1. 根腐れ
  2. 根詰まり
  3. 葉焼け
  4. 伸びすぎ(徒長)
  5. 葉が小さい

対処法を知っておくと、いざトラブルが起きても安心して対処できます。それぞれ見ていきましょう。

根腐れ

フィロデンドロン・シルバーメタルの根腐れでは、以下の症状が見られます。

  1. 株がグラグラする
  2. 葉が茶色・黄色に変色している
  3. 葉が枝垂れている
  4. 葉先が枯れている
  5. 葉が一斉に落ち始める
  6. 株元が柔らかく黒ずんでいる
  7. ツルが株元から抜け落ちる
  8. 土から腐敗臭がする
  9. 土の表面にカビが生えている
  10. 根が黒く変色している

根腐れは、土の酸素濃度が低下して土壌環境が悪くなることで発症します。また、土が常に湿っていると、根は呼吸できずに枯れてしまい、根自らが腐る症状でもあります。

根腐れの対処法は以下の通りです。

  1. 土の乾湿サイクルが早くなるように、1回り小さな鉢に植え替える
  2. 古い土を落として新しいものに交換する
  3. 根の傷んでいる部分、腐っている部分をカットする
  4. 風通しがよく明るい日陰で管理する
    ※1週間を目安に水が乾くコンディションで管理する
  5. 発根剤を与える
  6. 傷んだ葉・ポロポロと落ちる葉はすべてを取り除く
  7. 殺菌剤に浸す

根腐れが起こった場合は、植え替えをして土の環境を変えることが大切です。傷んでしまった根は取り除き、健康な根が伸びる状態にしてください。

ケイ酸塩白土・ゼオライトなどの根腐れ予防効果のある土壌改良材も新しい用土に混ぜ込むと、より根腐れしにくくなります。

根腐れの予防には水はけのよい土に植えることが重要です。その他の予防や対策については、「観葉植物の根腐れ」の記事を参考にしてみてください。

根詰まり

根詰まりとは、鉢の中が根でいっぱいになることで起きる症状のことです。

フィロデンドロン・シルバーメタルは根詰まりすると、以下のような症状が見られます。

  1. ツルが伸びなくなる
  2. 葉が大きくならない
  3. 葉色が薄くなる
  4. 古葉からポロポロと落ち始める

根詰まり自体は、すぐに枯れる原因にはなりません。しかし、生育スピードが遅くなり、徐々に元気をなくしていくので注意が必要です。

対処法は、植え替えです。

5月~7月、または9月~11月に、土を優しくほぐして根を傷めないように植え替えます。株の大きさにもよりますが、1回り大きな鉢への植え替えで十分です。

急に大きな鉢に植え替えると、根腐れする原因になります。5号鉢であれば6号鉢に、大きくても7号鉢以内の大きさに留めてください。

植え替えするだけで、根詰まりが引き起こす上記の症状は解決します。「もしかしたら根詰まりしているかも」と不安な場合は「観葉植物の根詰まり」の記事を参考にして判断してみてください。

葉焼け

フィロデンドロン・シルバーメタルが葉焼けすると、以下の症状が出てきます。

  1. 葉先や葉の縁が茶色くなる
  2. 葉全体が焦げたように茶色になる

強い日差しを浴びすぎると、葉が傷んで「葉焼け」のトラブルが発生します。葉焼けの症状に気がついたら、直射日光を避けるように対策してください。

対処法は以下の通りです。

  1. 置き場所を変える
  2. レースカーテンやシェードなどで遮光する
  3. 葉焼けした葉やツルは剪定する

葉焼けのトラブルが起きる場合、強い直射日光が当たりすぎている可能性が高いです。直射日光を弱めたり、置き場所を移動したりしてください。

株全体が強い直射日光で枯れていなければ、日差しの対処をすれば自然と新芽が出てきます。葉焼けした葉やツルは元には戻らないので、株全体のバランスを見ながら剪定してください。

暗い室内から急に直射日光に当たる窓際や屋外に移動させると、葉焼けしやすいです。置き場所の移動には注意しましょう。

葉焼けが起きた際の対処法や予防法について詳しく知りたい方は、「観葉植物の葉焼け」の記事の確認もおすすめです。

伸びすぎ(徒長)

フィロデンドロン・シルバーメタルには、ツルが伸びすぎる徒長トラブルが起きることがあります。考えられる原因は、主に以下の2つです。

  1. 日当たり不足
  2. 水のやりすぎ

徒長すると、葉と葉の隙間が目立つため見栄えが悪くなります。また、葉や茎の組織が軟弱になるため、病害虫の被害も発生しやすいです。

徒長の対処法は、以下の通りです。

  1. 日当たりの良い環境で育てる
  2. 風通しを良くする
  3. 水を与えすぎない
  4. すでに徒長した茎は切り戻す

徒長した茎は、日当たりの良い場所に置いても元に戻ることはありません。ツルが徒長して見栄えが悪い場合は、地際から1~2節残してバッサリと切り戻してください。

切り戻した後は、肥料を与えながら日光に当てておくと、葉と葉の隙間が狭い見栄えの良い株になります。ただし、真夏の直射日光に当てると葉焼けするので注意しましょう。

葉が小さい

フィロデンドロン・シルバーメタルを育てていると、葉が徐々に小さくなるトラブルが発生することがあります。考えられる原因は以下の通りです。

  1. 根腐れ
  2. 根詰まり
  3. 肥料不足
  4. 日当たり不足
  5. 葉を枝垂れさせている

根腐れや根詰まり、日当たり不足で株が弱っている場合は、新芽が出てこなかったり大きくならなかったりします。また、シルバーメタルは生育期にツルがぐんぐんと伸びる植物なので、肥料不足も葉が小さくなる原因としてよくあります。

そして、最もよくある原因として考えられるのは、ツルを長く枝垂れさせている場合です。

植物は幹や枝、ツルの先端に栄養を集中させる性質があります。しかし、ツルが下に向く場合は、先端に栄養が溜まりにくく、新芽が小さくなりがちです。

葉が小さくなる対処には以下の方法があります。

  1. 植え替える
  2. 肥料を与える
  3. 明るい場所に移動させる
  4. ツルを上に仕立てる
  5. 株元で切り戻す

フィロデンドロン・シルバーメタルも長く伸びたツルは下を向くので、徐々に新芽が小さくなります。もし葉を大きく育てたい場合は、支柱で上にツルを仕立ててください。

フィロデンドロン・シルバーメタルの害虫トラブルと対処法

フィロデンドロン・シルバーメタルの害虫トラブルと対処法

フィロデンドロン・シルバーメタルに発生しやすい害虫は以下の4つです。

  1. ハダニ
  2. カイガラムシ
  3. アブラムシ
  4. コバエ

それぞれ見ていきましょう。

ハダニ

ハダニの症状は以下の通りです。

  1. 葉にクモの巣のような糸がついている
  2. 葉の裏に小さな虫がついている
  3. 葉に斑点やカスリのような傷がある
  4. 葉の色が薄くなり枯れている

ハダニは繁殖力の強さと、薬剤耐性を持つ厄介な害虫です。

放っておくと糸を張って大量発生する危険性もあるので、早めに対処を行いましょう。

対処法は以下の通りです。

  1. 傷んだ葉は取り除く
  2. 葉の表裏、付け根や葉柄も水で洗浄する
  3. ハダニに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)

ハダニが湧いてしまったら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトランなど)の使用が効果的です。ハダニは一度では駆除しきれないことがほとんどなので、状態を見ながら、定期的に噴霧してください。

2倍に薄めた牛乳などの液体を噴霧する対処法もありますが、匂いが気になる方は水で洗い流す方法がおすすめです。ハダニが現れたら、こまめに殺虫剤を吹きかけたり、ホースシャワーで株全体を水で洗い流したりしてください。

ハダニは非常に小さいため、姿を確認しにくい害虫です。葉を触ってザラザラした感触がある場合はハダニがいるかもしれません。

大発生してクモの糸のようなものが目立ち始めたら注意です。そうなる前に「観葉植物に発生するハダニ」の記事で初期症状や対処法を確認しておきましょう。

カイガラムシ

カイガラムシの症状は以下の通りです。

  1. 貝殻のような殻を被ったり、粉状の物質で覆われたりしている虫がついている
  2. 黒いカビ(すす病)が発生している
  3. 葉や鉢、床がベタベタしている

カイガラムシは繁殖力の強さと薬剤耐性のある厄介な害虫です。

風通しの悪い環境で育てていると、葉の裏側や株元の付け根にカイガラムシが発生しやすいです。そのままにしていると、大発生してすす病を併発させたり株が弱々しくなったりするので注意してください。

見つけ次第、早めに対処しましょう。対処法は以下の通りです。

  1. 柔らかい布やブラシで擦り取り除く
  2. 茂り過ぎている葉は取り除き、風通しを良くする
  3. カイガラムシに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)

カイガラムシが発生したら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトラン・スミチオンなど)の使用が効果的です。

しかし、カイガラムシは殺虫剤が効きにくい害虫です。そのため、殺虫剤使用と布・ブラシでの拭き取りを合わせて行うと効率的に駆除できます。

カイガラムシが増えすぎている場合は、一度株元近くでバッサリと切り戻して再生させるのも一つの手です。切り戻した後は、株元にいるカイガラムシにこまめに殺虫剤をスプレーしながら様子を見ましょう。

カイガラムシに悩んでいる方は「観葉植物の白い虫はコナカイガラムシ」の記事の内容も、ぜひ参考にしてみてください。

アブラムシ

ツルを徒長させると、アブラムシが増えやすくなります。徒長したツルの先端や生育不良の新芽は柔らかく、アブラムシが吸汁するのに好都合であるためです。

アブラムシが発生した際の症状は、以下の通りです。

  1. 新芽にアブラムシが密集している
  2. 新芽の葉の形がゆがんでいる
  3. 白~茶色い脱皮殻が目立つ
  4. 葉や鉢、床がベタベタしている

アブラムシは繁殖力が強いため短期間で増え、ウイルスを媒介する厄介な害虫です。

脱皮を繰り返して短期間で成虫になるので、アブラムシが増えると、葉に白~茶色の小さなチリのようなものが目立ち始めます。このチリのようなものは、脱皮殻です。

脱皮殻を見つけた際は、近くにアブラムシがいますので、注意深く観察して見つけてください。放っておくと生育が弱まり綺麗な新芽が出てこなくなるので、早めに対処を行いましょう。

対処法は以下の通りです。

  1. ゆがんだ新芽は取り除く
  2. アブラムシを取り除く
  3. 枯葉は取り除いて風通しをよくする
  4. 日当たりと風通しの良い場所に移動させる
  5. アミノ酸を多く含む有機系の肥料は与えない
  6. アブラムシに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)

アブラムシを見つけたら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトランなど)の使用がおすすめです。殺虫剤が効きやすい害虫なので、すぐに対処すれば被害は大きくなりません。

アブラムシは増えすぎると、周囲の植物に移動します。アブラムシの発生に悩んでいる方は、「観葉植物に発生するアブラムシ」の記事を参考に対処すると安心です。

コバエ

コバエの症状は以下の通りです。

  1. 土から虫が湧く
  2. コバエが植物の周囲を飛んでいる

コバエ自体は植物に無害ですが、私たち人間にとっては不快害虫です。放っておくとコバエはどんどん増えていくので、早めに対処を行いましょう。

対処法は以下の通りです。

  1. 発酵不十分な堆肥や有機質肥料を与えることをやめる
  2. 新しい土や水苔に植え替える
  3. 土の表面に無機質な素材(赤玉土・鹿沼土・砂利など)を敷く
  4. トラップを仕掛ける
  5. コバエに効果のある殺虫剤を噴霧する

フィロデンドロン・シルバーメタルを育てるうえで、土に堆肥を混ぜ込んだり有機質肥料を与えたりするとコバエが発生する原因になります。

コバエをどうしても発生させたくない方は、無機質用土の使用がおすすめです。筆者はコバエ対策として、基本的に無機質用土で植物を育てるようにしています。

もしコバエが発生したら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトラン・スミチオンなど)を使って退治しましょう。スプレーでうまく対処できない場合は、トラップを仕掛けて数を減らすのも一つの手です。

コバエのトラップは食器用洗剤やお酢、めんつゆなどで簡単に作ることができます。また、市販のコバエトラップも簡単に手に入るので、利用すると良いでしょう。

土の中の卵や幼虫が気になる場合は、溜めた水に殺虫剤を溶かして、一時的に鉢ごと沈めてください。土の中にいる幼虫や卵は、殺虫成分と窒息の効果で退治できます。

コバエは有機質の匂いに反応して集まってきます。コバエの発生を避けたい方は、「観葉植物に発生するコバエ」の記事を確認しておくと対策に役立つはずです。

フィロデンドロン・シルバーメタルの育て方に関するよくある質問

吊り鉢に植えているフィロデンドロン・シルバーメタルの写真

最後にフィロデンドロン・シルバーメタルの育て方に関するよくある質問とその答えを以下にまとめました。

  1. 育てるのにおすすめの土は?
  2. 水耕栽培(ハイドロカルチャー)できる?
  3. 元気がない原因は?

それでは具体的に見ていきましょう。

育てるのにおすすめの土は?

フィロデンドロン・シルバーメタルを育てるのにおすすめの土は、水はけのよい観葉植物用の土です。

AND PLANTSでは、オリジナル用土「AND PLANTS SOIL 観葉植物の土」を取り扱っています。観葉植物の生育に適した乾きやすさと、育てやすい保湿性を両立している土です。

原材料として使用されているダークピートは、腐食酸を置く含む良質なピートモスのことです。土を環境をより良くしてくれるので、フィロデンドロン・シルバーメタルの生育もグッと良くなるはずです。

用土に悩んでいる方は、ぜひ使ってみてください。

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水耕栽培(ハイドロカルチャー)できる?

フィロデンドロン・シルバーメタルは水耕栽培(ハイドロカルチャー)で育てられます。水挿しで簡単に発根するので、そのまま水栽培で楽しむことも可能です。

セラミスやハイドロボールを使ったハイドロカルチャーとしても楽しめます。爽やかな葉色なので、透明なガラス容器を使って水耕栽培すると、暑い夏にぴったりのインテリアになります。

ツルがぐんぐん伸びる植物なので、剪定したツルを利用して水耕栽培を楽しんでみてください。

元気がない原因は?

元気がない原因は、以下が考えられます。

  1. 日当たり不足
  2. 水のやりすぎ(やらなすぎ)
  3. 肥料不足
  4. 冬の低温
  5. 風通しのなさ
  6. 病害虫

フィロデンドロン・シルバーメタルは育てやすい植物です。耐陰性もあるので、多少の日当たり不足でも急に元気がなくなることは少ないでしょう。

葉に張りがなく枝垂れていたり、ツルにしわが寄っていたりする場合は、置き場所や基本的な育て方を見直してください。この記事でお伝えしている内容を一つ一つ試していくと、きっと元気になるはずです。

まとめ

フィロデンドロン・シルバーメタルは、美しいメタリックな葉を持つ植物です。ツルは枝垂れるほど伸びていくので、ハンギングプランツとしても人気があります。

明るい葉色の植物で、お部屋に吊るすことができるため、おしゃれな空間を演出できるでしょう。一鉢あるだけで、垢抜けたお部屋になります。

新築祝いや開店祝い、誕生日のプレゼントにもおすすめです。空間を彩るおしゃれな植物を探している方は、ぜひフィロデンドロン・シルバーメタルを手に入れてみませんんか?

[https://andplants.jp/collections/philodendronsilvermetal]

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