日陰や過湿の環境に強い観葉植物を選べば、グリーンのあるおしゃれな浴室を演出できます。アイビーやポトスなど、天井から吊すようなハンギングで飾ると、見た目もハイセンスな仕上がりに。
浴室の観葉植物で気になるカビは、湿気がたまらないように風通しを良くしたり、土をハイドロカルチャーに変えることで生えにくくなりますよ。
飾り方のコツや、育てるときのポイントを押さえることで、おしゃれで清潔な浴室になり、観葉植物も枯れずに済みます。
今回は、浴室でも枯れにくいおすすめの観葉植物の種類や、浴室に向いた観葉植物の選び方のポイント、飾り付けるときの注意、飾り方、さらに浴室で観葉植物を置いたときの、風水効果についも詳しく紹介します。
浴室におすすめの観葉植物10選
ここでは、日陰や過湿に強くて、浴室でも枯れにくいおすすめの観葉植物を10種類紹介します。
- パキラ
- スイカペペロミア
- ピレア・ペペロミア
- モンステラ
- アグラオネマ
- アジアンタム
- コウモリラン
- オリヅルラン
- アイビー
- ポトス
このあと、それぞれの種類を詳しく紹介します。
浴室におすすめの観葉植物は以下からでも確認できます。
[https://andplants.jp/collections/plants-bath]
①パキラ
透き通るような薄くて鮮やかな緑の葉を、テングのうちわのように広げるパキラ。幹の太さや樹形が個体で異なり、個性的で明るい印象のある浴室をコーディネートするならおすすめの観葉植物です。
耐陰性が強いパキラは、窓がある浴室が良く、午前中は日が差し込み、午後は日陰になるような半日陰で育てるのが最適。西日が当たってしまうと、葉が乾燥してしまうので、壁の陰になるような場所に置きましょう。
土が湿った状態が続いてしまうと、根腐れしやすいので、できるだけ乾燥気味で育てるのがポイント。
[https://andplants.jp/collections/pachira]
パキラの育て方はこちら②スイカペペロミア
複数の白い斑が入り、スイカのような見た目の葉を伸ばすスイカペペロイア。厚みのある丸い濃緑の葉と、赤く染まった茎のコントラストが美しいです。葉数も多く、ポップで明るい浴室をコーディネートできるかもしれませんね。
熱帯アメリカに自生するスイカペペロミアは、過湿で木漏れ日が差すような場所で育てるのが最適。西日など、直射日光が当たってしまうと葉焼けを起こし、チャーミングな葉がボロボロになってしまうことも。
冬の間は、できるだけ乾燥気味にし、ハンギングなどで風通し良く管理すると、根腐れしにくく、枯れる心配もありません。
[https://andplants.jp/collections/peperomiaargyreia]
スイカペペロミアの育て方はこちら③ピレア・ペぺロミオイデス
アーチを描くように、まん丸の葉が伸びるピレア・ペペロミオイデス。中心の茎が高く伸び、丸い葉が螺旋(らせん)状に出る姿が、キュートで癒しを感じます。
西インド諸島に広く分布するピレア・ペペロミオイデスは、日陰に強く暖かい場所で良く育ちます。暑さにも強いので、夏場に熱がたまってしまう浴室でも枯れる心配がありません。
ただし、日当たりが悪過ぎると、葉の色味が薄くなってしまうことも。水やりをするときなど、定期的に直射日光の当たらない明るい場所で、管理するようにしましょう。
[https://andplants.jp/collections/peperomioides]
ヒメモンステラの育て方はこちら④モンステラ
切れ込みが葉に深く入るモンステラは、浴室で育てやすい人気の品種。種類を選べば、白や黄色の斑が入った品種もあるので、浴室のおしゃれなインテリアになり、リゾート感のある雰囲気が感じられます。
熱帯アメリカの薄暗いジャングルに生息するモンステラは、日陰でも育ちやすく、わずかな光があれば、日当たりの悪い場所でも枯れる心配がありません。窓側から離れた場所や、窓がない浴室でも育てられます。
気温が5度を下回ってしまうと、株が弱って枯れてしまうこともあるので、冬の間は暖かい場所で管理するのが最適です。
株が大きくなると、茎葉が伸び過ぎて折れやすくなったり、見た目が悪くなったりすることも。1〜2年に1回のペースで、茎を切り詰めて剪定(せんてい)し、古くなった葉は取り除きましょう。
[https://andplants.jp/collections/monstera]
モンステラ・アダンソニーの育て方はこちら⑤アグラオネマ・マリア
赤や緑、白などの斑が入り、葉の色や模様のバリエーションが豊富なアグラオネマ。迷彩柄の葉を持つピクタム・トリカラーや、葉の縁がルビーのように赤く染まったサイアム・オーロラなど、好みの種類が選べる魅力があります。
アグラオネマは、中国からインドまで広く分布し、薄暗い日陰でも枯れずに育ちます。浴室の陰になるような場所や、窓がない場所でも育つため、置き場所に困ることがあまりありません。
ただし、寒さには弱いので、冬の間は、窓を締め切った状態を保ち、暖かくしてあげることがポイント。葉の色味が悪くなってしまったときは、暖かい場所で育てるのがいいでしょう。
[https://andplants.jp/collections/agraonema]
アグラオネマ・マリアの育て方はこちら⑥アジアンタム
小さな葉が集まって、こんもりとした姿になるアジアンタム。ふさふさとやわらかい手触りが気持ちよく、見ていても飽きない繊細さのある姿です。
世界中の温帯から亜熱帯まで生息するアジアンタムは、日陰に強いシダ植物。日本でもホウライシダが自生していて、気候風土もあうため枯れにくくて育てやすいです。
アジアンタムは、浴室の直射日光の当たらない場所で育てるのが最適。光が弱いと葉が黒く変色したり、落葉してしまうこともあるので、月に4回ほどは明るい場所に移動させましょう。
気温が氷点下を下回ってしまうと枯れやすいので、冬場は暖房を付けた暖かい場所で育てるのがよいです。
⑦コウモリラン
波打った大きな葉が、鳥の羽のように伸びるコウモリラン。存在感のあるどっしりとした姿が、クールでおしゃれな浴室を演出します。土を必要としない着生植物なので、ミズゴケなどを使って、スタイリッシュに壁に飾ることもできますよ。
アフリカやオーストラリアなど、熱帯地域に自生するコウモリランは、高温多湿な環境を好み、日陰でも育つシダ植物です。
できるだけ日当たりが良くて過湿な環境で管理すると、葉がしっかりと立ち上がり、見た目の美しい姿に。乾燥には弱いので、土やミズゴケが乾き切る前に、葉の上からシャワーをたっぷりと与えてくださいね。
⑧オリヅルラン
中心から外に向かって笹のような長い葉を、アーチを描くように伸ばすオリヅルラン。白や黄色の斑が、葉の縁や中に入るものなど種類が多く、浴室に置けば、清潔感のあるナチュラルな雰囲気になります。
オリヅルランは、アフリカやインドを中心に分布し、葉の硬さによって寒さに対する耐性が違います。葉がやわらかいナカフヒロハオリヅルランは寒さに弱く、葉が硬いソトフオリヅルランや、ナカフオリヅルランは寒さに強いです。
寒さに強い品種の場合、浴室の半日陰になるような場所であれば、冬でも枯れる心配がなく、元気に育てられます。根腐れを起こさないように、水やりは月に2回くらいにし乾燥気味に育てましょう。
⑨アイビー
アヒルの足のような形の葉が特徴のアイビー。緑の葉に白や黄色の斑が入ったものや、濃緑、ライムグリーンと一色で伸びるものなど、葉の色バリエーションが豊富です。つるがよく伸びるため、浴室のポールや天井からハンギングで飾るとおしゃれ。
ヨーロッパを中心に分布するアイビーは、寒さや日陰に強く、薄暗い場所でも育ちます。ただし、光が不十分だと斑入りの品種は、はっきりと模様が出なくなってしまうことも。
窓があって明るい浴室の場合は、イングリッシュアイビーなど斑入りの品種。窓がなくて暗い浴室は、斑が入らないピッツバーグがおすすめです。
⑩ポトス
つややかで厚みのある葉をつる状に伸ばすポトス。観葉植物の中でも育てやすく、過湿や日陰に強いので、窓がない浴室にもおすすめです。
東南アジアのジャングルなどに生息するポトスは、高温多湿な環境が大好き。湿気がたまりやすい浴室で育ちやすいですが、寒さには弱いので、冬は暖かくして管理するのが良いです。
窓際やバスタブのコーナーエッジに置いたり、ハンギングで吊るしたりなど飾り方も自由にできます。
葉が下に垂れたまま生長すると葉が小さくなり、上に登るように生長すると、葉が大きくなるおもしろい性質があります。飾り方で、生長の仕方が変わるのも、魅力的なポトスですね。
浴室にあう観葉植物のインテリア例
ここでは浴室にあう観葉植物のインテリア例を2つご紹介します。
- 量を意識したインテリア例
- ハンギングを活用したインテリア例
では、具体的に見ていきましょう。
関連記事:インテリアに合う観葉植物|おすすめとおしゃれな飾り方について
量を意識したインテリア例
引用:https://www.instagram.com/maborosisanta/
浴槽まわりに余裕があれば、観葉植物を敷き詰めてみるのはいかがでしょうか。
毎日をリフレッシュしてくれるひとときに、さらに贅沢な時間が加わります。水を好む種類であれば浴室とは相性がいいので、生育面でもメリットが大きいです。
具体的には、カラテア・オービフォリアやカラテア・マコヤナなどの「カラテア属」が適しています。
ハンギングを活用したインテリア例
引用:https://www.instagram.com/kurayoshi_n/
実は、ハンギングでのディスプレイも適していくのです。
浴室で観葉植物を吊るすことで、ちょっとした森林のような空間に仕上がります。マイナスイオンもあふれているため、心身ともにリラックスできるでしょう。
浴室に観葉植物を置いた際の風水効果とは?
体にたまった汚れを洗い落とす場所である浴室は、風水的に悪い運気をきれい洗い流し、心も体も清める場所とされています。
しかし、気が悪くなってしまうと、邪気がたまりやすく運気も下がってしまうことも。
生きている観葉植物を浴室に置けば、悪い気を吸い上げ、気が良くなるよう浄化する効果があります。また、水の気と木の気が調和を生み出し運気を上げる効果も。
フェイクグリーンの風水効果
観葉植物よりも飾りやすく、浴室の好みの場所に置けるフェイクグリーン。風水上では、定期的にきれいに掃除をすれば、運気を高める効果はあるようです。
ただし悪い気を吸い上げて、浄化することはできないので、風水の効果をしっかりと受け取るなら、生きている観葉植物がおすすめ。
関連記事:観葉植物の風水|場所と効果別のおすすめ
浴室に飾る観葉植物の選び方のポイント
観葉植物を浴室に飾るときは、まずは、窓があるかないか、植物が置けるスペースはあるかなど、浴室内のつくりを確認しておきましょう。
それから、観葉植物が浴室でも育つかどうか、生態や特性を知ってから飾ると、枯れにくく、いつまでもグリーンのあるおしゃれな空間を楽しめます。
窓ありか窓なしか
比較的、浴室は家の北側や、南東からの太陽の光が差し込みにくい位置に、設計されることが多いです。その分窓があっても観葉植物にとっては暗く、光が少ないと観葉植物は光合成ができず、栄養をつくれないので、そのまま枯れてしまうことも。
浴室で観葉植物を育てる場合は、できるだけ日陰に強い、シダ植物やサトイモ科の植物がおすすめ。
窓がある場合は、明るい窓際に置き、窓がないユニットバスなどは、耐陰性の強い植物を選び、月に数回ほど明るい場所に移動させると良いです。
電気をつけた場合でも、白熱電球や蛍光灯では不十分なので注意してくださいね。
ハイドロカルチャーが可能かどうか
土を使わずに、水だけで生長する観葉植物は、浴室で育てやすいものがほとんど。
水で育てる方法は、花瓶に植物を挿しただけの水栽培や、ハイドロボールやゼリーを使った水耕栽培(ハイドロカルチャー)とあります。これらで発根し、そのまま枯れずに大きく生長する植物は、過湿に強く、水だけで生きられます。
また、ハイドロカルチャーで育てれば、土の表面にカビが生えることも少ないので、清潔な状態を保てます。鉢に水がたまり過ぎても、余った水を簡単に捨てられ、土で浴室を汚す心配もありません。
ただし、水だけでは生長の限界があり、ある一定の高さになると背丈が止まってしまうことも。大きくしたい場合は、土で育てるようにしましょう。
高い湿度に耐性があるかどうか
浴室は過湿になりがちな場所です。乾燥を好むような観葉植物では、根腐れをしやすく枯れてしまうことも。できるだけ、多湿を好むような観葉植物を選びましょう。
特に熱帯地域のジャングルに生息するポトスやモンステラのようなサトイモ科の植物。樹木の枝や岩に着生するようなランや、エアプランツなどもおすすめです。
植物を置く場所があるかどうか
浴室に置ける観葉植物があったとしても、置く場所がなければ育てられないですよね。窓際の開いたスペースや、シャワーの水が直接かからない、浴室の用品棚など、先にスペースを確保してから置きましょう。
ほかにも壁や天井からハンギングできるスペースなども、確認してみてくださいね。
観葉植物を浴室に飾る際の注意点と管理方法
浴室はリビングや室内と比べると、日当たりや風通しが悪く、日陰になりやすかったり、湿気がたまりやすかったりします。選ぶ観葉植物によっては、枯れやすい環境になってしまうことも。
浴室でも育てられる観葉植物を選んだあとは、日当たりや風通し、気温や湿度などを、できるだけ植物にとって快適な環境をつくることがポイントです。
水はけのいい土にする
浴室で観葉植物を育てていると、土は乾きにくく、いつまでも湿った状態が続きやすいです。できるだけ、水はけや通気性の良い土を使うようにしましょう。
赤玉土だけを使った土なら、コバエなどの虫も発生せず、いつも清潔な浴室を使えます。
生長を楽しみながら鑑賞したい場合は、赤玉土やヤシ繊維の土に、腐葉土や黒土を混ぜ込んだものがおすすめ。水はけや通気性が良くて、大きく生長もしてくれます。
トゲのある植物は避ける
ハナキリンやパキポディウムなど、トゲのある観葉植物を狭い浴室に置くのは、できるだけ避けましょう。
髪や体を洗っているときに不意にあってしまうと、衣服を着てない状態では怪我をしやすいです。掃除をするときも、手が当たって傷になってしまうこともあります。
風通しを良くする
過湿になりがちな浴室は、常に窓やドアを閉めっぱなしにしていると、風通しが悪くなって土にカビが生えたり、根腐れを起こしたりすることもあります。浴室を使っていないときでも、窓やドアをあけて、湿気がこもらないように、こまめに換気をしましょう。
ただし、冬の間は乾燥しやすいので、浴室を使ったあとに窓やドアを開けおき、乾燥ができたら閉めておくといいです。
関連記事:観葉植物の風通し|大切な理由と悪いときの対策について
定期的に日光を当てる
浴室の日当たりや電球の光だけでは、観葉植物は育ちにくいです。基本的には、月に2〜4回ほど明るい場所へ移動させると良いですが、葉の色味が悪かったり、徒長したりするときは週に1回のペースに切り替えましょう。
特に水やりをしたときは、浴室から出して1日ほど明るい場所で管理するのがベスト。直射日光の当たらない日当たりと風通しが良い場所で育てると、すくすくと育ちやすいです。
温度が低くなりすぎないようにする
冬の浴室は、暖房がないと気温が低くなりやすく、観葉植物が枯れてしまうこともあります。
浴室を使っていないときは、窓やドアを閉め、冷たい風が入らないようにしましょう。窓やドアをあけて乾燥させるときは、観葉植物を暖かい場所へ移動させておくのもポイント。
気温が低過ぎると、葉が黄色くなったり、表面に黒い斑点模様が出たり、さらには落葉してしまうことも。暖房が設置できない場合は、冬の間だけ暖かい場所で育てるのが安全です。
浴室での観葉植物の飾り方
スペースやものが限られた浴室では、観葉植物が枯れずに済むような飾り方をすることが大事です。直接床に置いたり、シャワーの水がかかってしまったりする場所では、すぐに枯れやすく、浴室も汚しやすいです。
簡単に飾れるよう、窓際やポールを使った飾り方を紹介します。
窓際に並べる
観葉植物を浴室の窓際に置く場合は、水が直接かからない場所を選びましょう。シャワーの水が過剰にかかってしまうと、土がずっと湿った状態が続き、根腐れすることも。
また、土が濡れている状態では、水やりの頻度や回数がわかりにくく、バラバラになりがちなので、できるだけ土が乾きやすい場所に置くのがポイント。
春から秋ごろまでは窓際に置き、冬の間は寒くなって枯れてしまわないように、窓から離して置いてくださいね。
ポールに吊るす
浴室には、タオル掛けやカーテンポール、シャワーヘッドの固定バーと、観葉植物を吊るしやすいものがあります。
マクラメ編みやネットなどを使って、観葉植物をハンギングして飾ってみましょう。宙に浮いていると、鉢底や株の隙間などに湿気がたまりにくく、通気性が良くなりますよ。
まとめ
浴室で観葉植物を育てるときは、日陰や過湿の環境に強い観葉植物を選ぶことが大切です。
それから、飾り方のコツや、育てるときのポイントを押さえることで、おしゃれで清潔な浴室になり、観葉植物も枯れずに済みます。
ぜひ観葉植物を浴室に飾って、グリーンのあるおしゃれな浴室を演出してくださいね!