取引先の急な移転案内、「急いで移転祝いを用意しないと」という方も多いかもしれません。
移転祝いは頻繁に贈るものではないだけに、折角ならセンスが良くて相手方に喜んでもらえるものを用意したいですよね。
今回は移転祝いにおすすめの観葉植物を【定番編】と【おしゃれ編】に分けて6種類紹介します。
観葉植物選びのポイントや、質問に答えるだけでおすすめの植物を提案してくれるパーソナル診断についても紹介しますので、素敵な観葉植物選びを楽しんでください。
欲しい観葉植物が決まったら、記事の後半には植物ならではの注意点や移転祝いを贈る際のマナーも紹介します。
この記事が素敵な移転祝いを見つける一助になれば幸いです。
関連記事:贈り物に適した観葉植物|ギフトシーン別におすすめを紹介
移転祝いに観葉植物は人とかぶりにくくておすすめ
本題に入る前に、そもそも移転祝いに観葉植物が適しているのか確認しておきましょう。
移転祝いの品として最も定番とされているのは胡蝶蘭やフラワーアレンジメントなどですが、観葉植物も一般的です。
お祝いムードが溢れる花の贈り物も素敵ですが、その後もインテリアとして飾ることができる観葉植物も人気が高いようです。
「他の人とかぶらない移転祝いを贈りたいな」と考えている人に観葉植物はおすすめです。
移転祝いにおすすめの観葉植物【定番編】
実際に移転祝いによく選ばれる定番の3種類を以下紹介します。
- パキラ
- ドラセナ・デレメンシス・コンパクタ
- ユッカ・エレファンティペス
特徴が少しずつ異なる3種ですが、どれも相手方の発展や幸運を願うような意味がある縁起の良い植物です。
育てやすい植物をピックアップしていますので、外すことなく選びたい方は是非こちらを参考にしてください。
①パキラ:発財樹
パキラはブラジル原産の熱帯植物で、日本では「発財樹」英語圏では「Money Tree」とも呼ばれており、その名の通りお金に縁のある観葉植物です。
金運や仕事運に関わる植物としてお祝いの定番品であると共に、最近では風水的にも良いとされ大変人気があります。
「発財樹」と呼ばれる由縁は諸説ありますが、一つにはとある国の貧しい男がパキラの苗を売ったところ繁盛し、大富豪になったという説があるようです。
日本で花が咲くことは稀ですが、綿毛のような花にも「快活」「勝利」という花言葉があり、この植物が持つエネルギッシュな魅力が伝わってきますね。
パキラはぐんぐん伸びて葉を広げるので、成長が実感しやすいことも愛されるポイントです。
[https://andplants.jp/products/pachira-s]
②ドラセナ・デレメンシス・コンパクタ:幸福の木
アフリカの熱帯地方が原産のドラセナは「幸福の木」と呼ばれ、ハワイでは玄関先に置いておくと良いことが起こるという言い伝えがあります。
花言葉としては「幸福」以外にも「幸せな恋」「隠しきれない幸せ」などがあり、内側から溢れ出るように葉が茂るドラセナをよく表していますね。
その中でも今回紹介する「コンパクタ」という名前が入った種類は成長が遅く、葉の茂りが密集することがポイントです。
同じシルエットが長く続くので、置き場所が限定されるオフィスのインテリアグリーンにはぴったりです。
隠れた定番品種と言えるでしょう。
[https://andplants.jp/products/dracaenaderemensis-l]
③ユッカ・エレファンティペス:発展の木
ユッカは元々中米から北米にかけて広く自生している植物です。
剣のようにシャープな葉と力強い幹から「発展の木」だけでなく「青年の木」とも呼ばれています。
象の足のようにしっかりした幹からエレファンティペスという名前が付けられており、「勇壮」「偉大」という花言葉からもこの植物の力強さを感じられます。
ユッカには耐寒性がある為、比較的寒い地域や気温の低い部屋でも管理ができます。また乾燥にも強いので、あまり手がかからず元気に育てられることも魅力の1つでしょう。
職場をグッと引き締めてくれること間違いなしです。
[https://andplants.jp/products/yucca-m]
移転祝いにおすすめの観葉植物【おしゃれ編】
続いては相手方に「おっ」と思わせたい、他の人と被りたくない、アピールをしたい、というような場合におすすめのおしゃれな3種類です。
- フェニックス・ロベレニー
- エバーフレッシュ
- クルシア・ロゼア・プリンセス
3種とも贈り物として“特別感”溢れる植物で、数ある移転祝いの中でも目を引くことは間違い無いでしょう。
後にインテリアとして飾られた際にも、職場の雰囲気を形作ってくれる存在かもしれません。
④フェニックス・ロベレニー:明るい雰囲気で躍動感溢れる
フェニックス・ロベレニーはラオス原産のヤシの木です。
日本ではハイセンスなカフェや夏をイメージしたショップなどで見かけることが多いですよね。
その場の雰囲気が一気に明るくなり、南国のような開放的な気分にさせてくれます。
意外にも耐寒性のある植物で、室内なら簡単に越冬できるというから驚きです。
全ての職場に合うわけではありませんが、ぴったり合う職場ではより一層雰囲気を高めてくれることでしょう。
葉の根本にはトゲが付いているので、相手方にケガをさせないよう事前に頼んでカットしてもらうことに注意です。
[https://andplants.jp/products/roebelenpalm-l]
⑤エバーフレッシュ:清涼感があり合わせやすい
中南米を原産国とする常緑樹で、日本では観葉植物としての人気が高いですが、現地では30mを超す大木になることで有名です。
エバーフレッシュは細長く繊細な見た目をした葉が美しく、スタイリッシュな見た目からインテリアとして大変人気があります。
また、エバーフレッシュは昼間の明るい時間帯は葉を開き、暗い夜には葉を閉じる「睡眠運動」を行うので、1日に違った表情を見せるところが可愛らしい植物です。
他にも4月〜9月に丸くて黄色い花を咲かせることも特徴で、花言葉は「歓喜」や「胸のときめき」です。
スタイリッシュで可愛らしい見た目は贈答品にぴったりでしょう。
[https://andplants.jp/products/pithecellobiumconfertumcurved-m]
⑥クルシア・ロゼア・プリンセス:肉厚な葉が特徴的
クルシア・ロゼア・プリンセスは日本の市場にはまだあまり出回っていない希少品種です。
肉厚な卵型の葉はつやつやとした光沢が美しく、室内に設置すると見栄え抜群。
ナチュラルテイストやスタイリッシュなオフィスにはマッチするでしょう。
葉に傷をつけると白く跡が残ることから、海外では「signature tree」とも呼ばれ、葉にメッセージを書いて渡す文化があります。
ハワイには見渡す限り全ての葉にメッセージが書き込まれた木もあるそうです。
メッセージを書くのも素敵ですが、観葉植物として育てるなら特徴的な葉が成長していく姿は大変可愛らしいポイントです。
ちょこんちょこんと生えてきた肉厚の新芽が、少しずつ丸みを帯びて大きくなる姿は毎日観察しても飽きません。
成長すると直径5センチほどの白やピンクの花を咲かせるので、贈答の際に相手方に教えて差し上げると楽しみがあって良いかもしれませんね。
[https://andplants.jp/products/clusiarosea-l]
移転祝い用の観葉植物を選ぶ時のポイント
これまで6種類のおすすめ植物をピックアップして紹介しましたが、そもそも「移転祝い用の観葉植物を選ぶ時ってどんなことを意識すればいい?」と疑問に思うかもしれません。
ここでは移転祝い用の観葉植物を選ぶ時に意識すべきポイントを以下紹介しますね。
- 花言葉や意味を考えて選ぶ
- 置き場所によって大きさを選ぶ
- 送り先の雰囲気に合わせる
それぞれ、以下で紹介していきます。
また、「とはいえ、どれを選べばいいかわからない...」という方にはAND PLANTSの植物パーソナル診断もおすすめです。簡単な質問に答えていくと、条件に合った植物をチョイスしてくれるので、ぜひ一度試してみてください。
花言葉や意味を考えて選ぶ
花言葉の起源は19世紀の西洋貴族社会といわれています。見た目や生えてる場所、果実なら味、時には文化的側面も考慮されて付けられた花言葉には、聞くと納得できるような由来を感じます。
贈りたい言葉を思い描きそこから植物を選ぶのも良いでしょうし、縁起の良い単語が花言葉の植物を中心に探してみるのも良いかもしません。
縁起が良い言葉はもちろんのこと、ネガティブなニュアンスの花言葉が無いかもチェックした方が良いでしょう。
置き場所によって大きさを考える
どんな場所に設置するかをあらかじめ予想し、贈る先の広さに合わせたサイズのものを用意しましょう。
スペースが少ない場合は4〜6号(30cm〜80cm)、広めの場合は8〜10号(80cm〜200cm)ほどの大きさを選ぶのが一般的です。
設置する場所と合わないサイズのものを贈ってしまうと、折角選んだ植物の本来の魅力が発揮されないだけでなく、相手方の迷惑になってしまうこともあり得るので気をつけましょう。
送り先の雰囲気にあった観葉植物を選ぶ
送り先の人柄や、社風を意識して選ぶことも大切です。
色に関しては、一般的に移転や引越しの際には「火事」を連想させる「赤色」は避けるといった風習があります。
なるべく赤い花がつく植物は避けた方が良いでしょう。
しかし、コーポレートカラー等に合わせて花や鉢の色を選ぶ場合はその限りではありません。
新たな門出をお祝いする為に相応しい植物を選びましょう。
移転祝い用の観葉植物の注意点
個人間のプレゼントではなく企業間同士でのやり取りでは、もしもトラブルが起きた場合ビジネスの信頼関係にも繋がることがあります。
ついついやってしまいがちな注意点を以下紹介します。
- 送り先の住所に注意する
- お祝いできる移転かどうかを確認する
送り先の住所に注意する(移転先に送る)
移転祝いでありがちなミスとして、移転前の住所に送ってしまうということがあります。
移転祝いは新たな門出を祝い新天地に華を添えるという意味がある為、以前の場所から相手方に持ち込んで頂くことになると移転祝いの意味がなくなってしまいます。
移転の直前直後は準備などでお忙しくされていることも多い為、無駄な労力をかけさせないよう住所には注意して手配しましょう。
お祝いできる移転かを確認する
移転の原因が事業拡大によるもの等いわゆる「栄転」ならば良いのですが、逆に事業縮小の為にやむなく移転するようなケースもあります。
また、一見これまでよりも立地条件等が良い場所に移転されたとしても、その移転が不本意でないことも十分にありえます。
移転祝いを用意する前に移転の原因を確認することにも気をつけましょう。
観葉植物を移転祝いで贈る時のマナー
観葉植物を移転祝いで贈る際には「マナー」も気になります。仕事上でのお付き合いで贈るケースがほとんどですし、失礼なくお祝いを贈りたいですよね。
抑えておきたいポイントとして、以下4点を説明していきます。
- 予算の目安
- 贈るタイミング
- 立て札
- 渡し方
あくまでマナーなので気にしすぎる必要はありませんが、重要なところを抑えて先方に気持ちよく喜んでもらえるようにしましょう。
予算の目安や相場は?
相手方との関係性に伴った相場を目安にしましょう。
通常の取引先ならば法人ギフトの一般的な相場である2万円以内のもの、特別な取引先であれば3万円以内が相場です。
観葉植物の場合は見栄えが鉢に左右される場合がある為、特別な取引先には何か特別な鉢を用意するなど、植物以外の部分で体裁を整えることも大切です。
贈るタイミングはいつがいい?
移転直前や当日は片付けなどで忙しい場合がある為、移転日翌日から2週間以内が理想といわれています。
しかし担当者など社内の誰かが相手方と会う前には、移転祝いが届いている状態を作るのがマナーです。
また、移転日に直接挨拶に伺う場合などは当日にお持ちするのが良いでしょう。
立て札はどうすればいい?
特に企業間でお祝い品を贈る場合はその品が「どこの誰から何故贈られたのか?」を明確にする為、立札をつけるのが一般的です。
注文する花屋さんにテンプレートが用意されていることが多いので、植物の注文と同時に立札の依頼も忘れないようにしましょう。
自分で用意する場合には、何のお祝いかを明確にする『頭書き』に「御移転祝」や「祝 御移転」の字を入れること。
その後送り主の名前や法人名を黒字で入れることに気をつけましょう。
相手方のお名前を入れることもありますが、入れなくても問題はありません。
渡し方は郵送か手渡しどっちがいい?
観葉植物は重量がある場合もあるので、郵送するのが便利です。
もしも移転祝いのご挨拶に伺う場合や移転のお披露目パーティが予定されている際は、当日直接手渡しする方が好印象です。
パーティを開催される場合は会場にお祝い品を飾りつけたいご事情などがあるかもしれません。そんな際は直接担当の方に確認するのも◎です。
移転祝い用観葉植物のよくある質問
インテリアではなく植物という特性上、よく頂くのは「どんな品種が丈夫か?」「水やりはどれくらいすべきか?」といったお声です。
基本的に植物の水やりの頻度は土の乾き具合で判断します。
乾いた時にたっぷりとお水をあげて光が当たれば、温度管理がされている室内では順調に育ってくれますよ。
こちらの記事で紹介した植物はどれもある程度丈夫な種類ですが、不安なことがあれば注文先に確認してみても良いかもしれません。
移転祝いのお返しとして観葉植物を贈るのもあり?
移転祝いは一般的にお返しの必要がない贈り物であるとされています。しかし企業間のお付き合い上お返しが必要な場合もあるでしょう。
そんな際には頂いた品物の半額程度の予算で用意するのがベターです。
ボールペンなどの消耗品やお菓子などの消えものでのお返しが多いですが、もちろん観葉植物を贈ることも特別なお返しとして喜ばれるでしょう。
観葉植物は大きなものから小さなものまで予算に合わせてサイズや種類を変えることができるので、贈答品として品物を選びやすいカテゴリーです。
まとめ
移転祝いにおすすめの観葉植物や、移転祝いで注意することなどを紹介してきました。
移転祝いに限らず、企業間の贈答品は贈る側にとって細心の注意が必要な気を遣う作業です。
最近ではカタログギフトなどを渡すことでお祝いを済ますことも多くなりました。
確かにカタログギフトであれば相手は欲しいものを手に入れられるのでこちらも安心ですが、改めて「相手方の門出を祝う心のこもった贈り物」の意味を考えると、少し物足りないような気がします。
オフィスの様子を想像し、どのようなものが似合うか、どのようなものが喜ばれるかを考えて選ぶこと。
それは確かに大変ですし、忙しい日々の中少々面倒な作業かもしれませんが、想いを巡らせたことが相手にも伝わるからこそ、喜びも生まれるものかと思います。
その上で観葉植物は、想いを巡らせて贈ったその時だけで終わりません。想いを込めて贈ったものが相手方で可愛がられて成長していくのです。
成長する植物に愛着を抱くと共に、贈り主へも想いを馳せて頂けるのではないでしょうか。
ただ「贈る」だけでなく「良好な関係の証」となる観葉植物。門出を祝う移転祝いにぴったりですね。
今回の記事が少しでも移転祝いの観葉植物選びに役立てば幸いです。