ブライダルベールの育て方

植物名	ブライダルベール
学名	Gibasis pellucida
英名	Tahitian bridal veal
科目/属性	ツユクサ科ギバシス属
原産地	メキシコ

ブライダルベールの特徴

ブライダルベールは、白い小花が株全体に咲く繊細で美しい植物です。プラントハンガーで吊るすとウエディングのベールのように茂る特徴があります。

純白の小花がベールのように咲き誇る姿からブライダルベールと名付けられています。多年草であるため一年を通して育てることができ、花が咲いていない時期は美しい葉姿を楽しめるでしょう。

生育旺盛で初めて植物を迎える方も育てやすいですが、寒さに弱いため冬の管理には気を付けてください。

ブライダルベールの花言葉

花言葉は「幸福」「願い続ける」です。植物名のブライダルベールが花言葉の由来となっています。

白いベールをまとった幸せな花嫁を連想させるブライダルベールに、ぴったりの花言葉です。幸福を願い続けるという意味にもなるので、お祝いのプレゼントやパートナーへの贈り物にいかがでしょうか。

気になる方へのプレゼントや告白には、花言葉を書いたメッセージカードを添えてプレゼントすると素敵です。

ブライダルベールの風水

ブライダルベールには、「子宝運」の風水効果があります。生命力が強く草丈が低く這うように成長する植物は、北や南西の方角に置くと子宝運に効果的です。

葉が細く尖った姿は悪い気を払ってくれます。そのため、気の入り口である玄関や窓際に置くと「邪気払い」として活躍するでしょう。

結婚祝いや新築祝いに贈る植物としておすすめです。悪い気を払い、素敵な家庭を築けるかもしれませんね。

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ブライダルベールの育て方

日当たり	直射日光が当たらない明るい場所
温度	最低5℃以上をキープする
耐寒性	弱い
耐暑性	強い
水やり	春夏：土の表面が乾いたら 秋冬：手で土を触って水分を感じなくなったら（鉢の中央部分までしっかり乾いてから）
肥料	緩効性肥料、液体肥料
剪定時期	5～10月

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置き場所と日当たり

ブライダルベールは日当たりのよい環境を好みます。ただし、夏の強い直射日光や西日に当たると葉焼けしやすいため注意が必要です。

ほとんど日光が入らない暗い場所に置くとうまく生育できません。屋外の明るい日陰やレースカーテン越しの明るい窓際が最適です。

しかし、屋外と屋内に入れたり出したりすると、紫外線の影響で生育に悪影響を及ぼします。飾る場所は移動させずに育てるとよいでしょう。

屋外で育てる場合は、気温の下がる秋以降は室内の明るい窓際に移動させてください。

温度

ブライダルベールは寒さに弱い植物です。最低5℃以上をキープして育ててください。

5℃以下の寒さに当たり続けると、葉が傷み枯れる恐れがあります。なるべく暖かい場所で管理することが重要なポイントです。

屋外で育てている方は、気温の下がる秋に室内へ移動させてください。冬の窓際は屋外と変わらないくらいに冷え込むので、窓から離れた明るい場所に置きます。

暖房の風が当たると急激な乾燥によって葉が傷むので、暖房の風が当たらないように気を付けましょう。

水やりの頻度

春夏の生育期には、土の表面が乾いたら鉢底から水が流れるくらいに、しっかり水やりしてください。根鉢を乾かしすぎないように気をつけます。水のやりすぎや受け皿の溜め水は根腐れの原因になるため、注意が必要。

水やり後は、受け皿に溜まった水は小まめに捨てることが重要です。気温の下がる秋からは土の乾き具合を見ながら、徐々に水やりを控えましょう。

冬は、手で土を触って水分を感じなくなったら（鉢の中央部分までしっかり乾いてから）水やりをします。この時期は空気が乾燥するので、水やりと一緒に葉水も与えるとイキイキとした元気な葉を維持しやすいです。

水やりや葉水を気温の下がる時間帯に与えると、ブライダルベールが傷む恐れがあります。水やりや葉水は暖かい時間に行ってください。

もし、水やりの頻度に困ったときは、水やりチェッカーの利用もおすすめします。

肥料

ブライダルベールには、生育期の5～10月（真夏を除く）に2か月に1度置き肥を置くか、水に薄めた液肥を2週間に1度のペースで水やり代わりに与えてください。冬は生育が緩慢な時期なので、肥料は与えません。

ブライダルベールは肥料を好みます。花を多く咲かせたい場合は、土に混ぜ込んだ元肥以外にリン酸成分を多く含む肥料を与えましょう。リン酸は開花を促す栄養素なので、花を咲かせたい方におすすめです。

ただし、肥料の与えすぎは根を傷めるため、与えるペースや時期はしっかり守ってください。

剪定方法

ブライダルベールの剪定時期は5～10月です。傷んだり茂りすぎたり、間伸びしてしまった枝葉を剪定します。

葉が出ている枝であれば、どこから切っても問題ありません。節から新芽を出すので、理想の株姿をイメージして剪定すると良いでしょう。

生育旺盛で枝葉が密集するように茂るので、定期的に風通しがよくなるように剪定してください。花が咲き終わった後は、花枝ごと剪定すると株姿がすっきりします。

ブライダルベールのよくあるトラブルと対処法

生育旺盛で美しい小花が咲くブライダルベールですが、トラブルも存在します。

ここではトラブルが起きたときの対処法を解説していきます。あらかじめ対処法を知っておけば、いざ何かあっても安心です。

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根腐れ

根腐れでは、以下の症状が見られます。

根腐れは、土の中の酸素濃度が低下して土中の細菌叢が変化し、有機物の腐敗が進むことで有害なアンモニアが発生し、土壌環境が悪くなることで発症します。

また、常に土が湿っている状況では根が呼吸することができず、細胞が死んでしまいます。これが原因で、根から水を吸い上げることができなくなり、植物体に水を供給することができなくなることで死んでしまう現象です。

根腐れの対処法は以下の通り。

根腐れが起こった場合は、鉢を入れ替えて土の環境を変えることが大切です。傷んでしまった根は取り除き、健康な状態が取り戻せるような環境を与えてあげましょう。赤玉土・ゼオライトなどを用土に混ぜ込むことで、水はけと根腐れを防止することができます。

枝先がダメになっている場合は、生きている部分までカットし、新しい葉を出すことで回復させます。根元から腐っている場合は、無事な部分で切り取り、挿し木にして発根させて回復させましょう。

根腐れが起こると枝が垂れ、新芽を残すように古い葉を落とす現象が見られます。重度の根腐れの場合は、新芽や枝の先から枯れることがあるので注意が必要です。

根詰まり

根詰まりとは、鉢の中で根がいっぱいになることで起きる症状です。根詰まりの症状は以下の通り。

特に春夏の成長期で一気に伸びてしまうと上記のような症状が起きてしまいます。すぐに枯れる要因にはなりませんが、放置してしまうとブライダルベールに悪影響です。

対処法はブライダルベールの植え替えをすること。

ブライダルベールを現在の鉢より1つ上の大きい鉢に植え替えることで、上記の症状はほとんど解消されるでしょう。植え替えを行う時期も春夏の成長期が最も適しています。

葉焼け

葉焼けでは、以下の症状が起きます。

強い日差しを浴びすぎると葉が傷んで「葉焼け」というトラブルが発生します。

葉焼けの症状に気がついたら、早めに置き場所を検討し直すことが必要です。

対処法は以下の通り。

葉焼けが起こるということは、日光が当たりすぎている可能性が高いため、直射日光に当てないような措置を取りましょう。

また、一度焼けてしまった葉は二度と元に戻りません。傷んだ葉はカットし、新しい健康な葉が生えてくるのを待ちましょう。

ハダニ

ハダニの症状は以下の通りです。

ハダニは繁殖力の強さと、薬剤耐性を持つとても厄介な害虫です。

放っておくと糸を張って大量発生する危険性もあるので、早めに対処を行いましょう。

対処法は以下の通りですえ。

ハダニが湧いてしまったら、市販の殺虫剤（ベニカファインスプレー・オルトラン）を使用するのが効果的です。2倍に薄めた牛乳などの液体を噴霧する対処法もありますが、匂いが気になる方には水で洗い流す方法もおすすめです。

そもそもハダニは、こまめな霧吹き・葉をふき取りきれいにすることを怠らなければ発生しません。

常にきれいな状態を保つために、霧吹きの購入は必須といえます。月に一度はシャワーで洗い流すなどの管理も必要です。

ブライダルベールのよくある質問

最後にブライダルベールのよくある質問とその答えを以下にまとめました。

それでは具体的に見ていきましょう

ブライダルベールはハンギングで育てられる？

ブライダルベールはハンギングで育てられます。プラントハンガーなどで空中に吊るして、茂った枝葉に小さく白い花が咲く姿はおしゃれです。

ブライダルベールは夏の直射日光や西日などの強光に当たると葉焼けしやすい特徴があります。ハンギングとして飾り付ける場合は、強い日差しが当たらないように気を付けてください。

室内に飾る場合、窓際からの一方向からの光では葉が偏ります。そのため、定期的に回転させ、光の当たる方向を調節すると形よく生育するでしょう。

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ブライダルベールは室内と屋外どちらを好む？

ブライダルベールは日当たり・風通しがよい室内の窓際を好みます。ただし、夏の直射日光は葉焼けの原因になるので、レースカーテンで光を和らげてください。

屋外の日当たりのよい環境でも生育しますが、屋外と室内を出したり入れたりすると紫外線量が変わり植物の生育に悪影響です。一つの場所に固定して管理しましょう。

屋外で育てる場合は、夏の直射日光と冬の寒さに気を付けなければなりません。夏は明るい日陰に置き、冬は室内に入れて暖かい環境で管理します。

ブライダルベールが枯れる原因は？

枯れる原因は「日当たり不足」「水のやりすぎ(やらなすぎ)」「寒さ」が多いです。

日差しの入らない暗い環境で育て続けると、生育が悪くなり枯れる恐れがあります。明るい窓際に移動させて管理してください。

水のやりすぎは蒸れや根腐れの原因に。ただし、生育期に水切れを経験すると葉が落ちてしまいます。

何度も水切れを経験すると枯れるので、適切な水やりを心がけてください。気温は5～10℃ほどは耐えることができますが、5℃以下になると枯れる可能性が高くなります。

冬の窓際は屋外と変わらないくらいに冷え込むので、窓から離した明るい場所で管理するとよいでしょう。

ブライダルベールの開花時期は？花が咲かない原因は？

ブライダルベールの開花時期は4～10月の春から秋です。気温が高すぎる真夏は生育が衰え花が咲かないこともあります。

花が咲かない原因は、「日当たり不足」「肥料不足」「根詰まり」が多いです。ブライダルベールは明るい環境を好みますので、暗い場所では花付きがよくありません。

生育旺盛な性質なので、生育期である春と秋に適切に肥料を与えると花が咲きやすくなります。根の成長もは早いため、植えっぱなしは根詰まりの原因に。

根詰まりすると効率よく水や栄養を吸収できなくなります。植え替えや株分けで、新しい根が伸びると花が咲きやすくなるでしょう。

ブライダルベールの冬の管理方法は？

ブライダルベールの冬の管理方法は、最低5℃以上をキープして管理することです。

冬の窓際は屋外と変わらないくらいに冷え込むので、窓から離して管理してください。また、暖房が直接当たると葉の乾燥が進み、ブライダルベールの生育が悪くなります。

冬は空気が乾燥して葉が傷みやすいため、水やりと一緒に葉水を行うと葉がきれいな状態を維持できます。ただし、低温状態で葉水をすると逆効果です。冬に葉水をする際は、室温を十分に上げてから霧吹きしてください。

ブライダルベールの適切な増やし方は？

ブライダルベールは「挿し木」「株分け」で増やすことができます。どちらも生育期の5～9月に行いますが、気温が上がる5～7月に行うと最も成功率が高いです。

挿し木は伸びた茎を4～5節含めて切り、葉を1～2枚だけ残して10本1束として土に優しく植えます。直射日光に当たらない明るい日陰で、土が乾かないように2～3週間管理すると新芽が出てくるでしょう。

ブライダルベールは1本1本植えて増やしてもボリュームが出ないため、束にして数か所に挿し木すると見栄えよく増えます。

挿し木は、水挿し(土に植えずに容器に溜めた水に挿しておく方法)でも簡単に増やすことができます。水挿しで発根させた場合は、そのまま育てることも可能です。

株分けは茂ったブライダルベールの土を落として、根が付くようにハサミや手で切り分けます。あまり細かく分けるとボリュームがなくなるので、2～3株ほどに株分けして植え替えてください。

ブライダルベールが増えすぎた時の対処法は？

ブライダルベールが増えすぎた場合は、「剪定」「株分け」を行いましょう。

大きく増えすぎた場合は、風通しが悪くなり病害虫発生につながります。透かすように剪定して株全体のバランスを調節してください。伸びすぎた場合は、株元から15〜20cmほどでカットします。

また、株分けも効果的です。株分けをすると、鉢の大きさはそのままでブライダルベールのボリュームを下げることができます。

そのまま大きくしたい場合は、1～2回り大きな鉢に植え替えてください。

ブライダルベールのまとめ

ブライダルベールは明るい室内であれば、一年を通して簡単に育てることができます。生育旺盛で育てやすいため、花を楽しめるインテリアグリーンとして活躍するでしょう。

「幸福」「願い続ける」という花言葉は、さまざまなお祝いのプレゼントに最適です。「子宝運」を上げる風水効果は、結婚している夫婦に特に喜んでもらえます。

ぜひ、おしゃれなインテリアグリーンとして育ててみてはいかがですか。