項目 | 詳細 |
植物名 | ボンバックス |
学名 | Pseudobombax ellipticum |
英名 | Shaving brush tree |
科目/属性 | キワタ科プセウドボンバックス属 |
原産地 | 中米 |
日当たり | 日当たりの良い環境 |
温度 | 最低5℃以上をキープ |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
水やり | 春:土の表面が乾いたら2~3日後(新芽が動いてから) 夏秋:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから) 冬:断水または月に1回程度 |
肥料 | 緩効性肥料、液体肥料 |
剪定時期 | 4月~9月 |
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[https://andplants.jp/collections/shavingbrushtreeseeds]ボンバックス実生の特徴
ボンバックス実生(みしょう)とは、種から発芽させたボンバックスのことです。種から丁寧に育てた実生苗は、1株1株に特徴的な個性を持つ特徴があります。

ボンバックスは夏型の塊根(かいこん)植物です。冬になると寒さで落葉して休眠期に入りますが、春の暖かい時期になると再び葉を茂らせて成長します。
ボンバックス最大の特徴は、徳利のように膨らむ株元です。写真のボンバックス実生苗は、まだ小さく膨らんでいませんが、成長するにつれてプクプクと膨らみます。
実生株だからこその膨らみを楽しめるはずです。挿し木苗では、株元はあまり膨らまないので、実生苗なのか挿し木苗なのかの見極めるポイントにもなります。
ボンバックスは生育期の日当たりの良い環境を好みますので、生育期はなるべく屋外で管理してください。
ボンバックス実生の育て方

ここでは、ボンバックス実生の基本的な育て方を6つのポイントに分けて紹介します。
- 置き場所と日当たり
- 温度
- 水やりの頻度
- 肥料
- 剪定方法
- 冬の管理方法
ボンバックス実生の育て方の確認前に、可愛らしい葉っぱとユニークな株姿が気になる方は以下をクリックしてみてください。
置き場所と日当たり

ボンバックス実生は日当たりの良い環境を好む植物です。生育期の春~夏は、なるべく屋外で管理した方が生育が良くなります。
ただし、連日30℃を超えるような猛暑の中、直射日光に当てると葉焼けします。真夏は明るい日陰に移動させて直射日光を避けるように管理してください。
気温が下がり始める秋には、室内に入れて管理します。室内での置き場所は、日当たりの良い窓際です。
最低温度が10℃付近を下回り始めると、徐々に葉が枯れ落ちてきます。葉がすべて枯れ落ちて休眠したとしても、基本的には日当たりの良い場所で管理しましょう。
温度

ボンバックス実生は寒さに弱いため、最低5℃以上をキープして育ててください。より安心して冬越しさせるためには、最低10℃を目安にしておくとよいでしょう。
暖かい室内であっても、窓際の場合は屋外の寒さの影響を受けやすいです。窓から30~40㎝ほど距離を取って、冷気に当たらないように管理してください。
寒さで根が傷まないように、2回り大きな鉢にスポッと入れて鉢を重ねるのも効果があります。ちょうどよい鉢がなければ、朝晩だけでも段ボールに入れて冷気に当てないようにするのも良い方法です。
暑さには比較的強い植物ですが、30~35℃以上の夏の高温環境下では水やり後に蒸れや根腐れを引き起こしやすくなります。サーキュレーターやエアコンなどの空調で、なるべく涼しい環境を作ってください。
水やりの頻度

ボンバックス実生の季節ごとの大まかな水やり頻度は以下の通りです。
- 春:土の表面が乾いたら2~3日後(新芽が動いてから)
- 夏秋:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)
- 冬:断水または月に1回程度
ボンバックス実生は夏型の植物なので、通常の観葉植物に比べて水やりタイミングが異なります。また、膨らむ株元に水分を蓄える性質が強いため、水やりしすぎると根腐れの原因になる点にも注意が必要です。
春は新芽が動き出したら、水やりを開始してください。その後は、土の表面が乾いたら2~3日後に水やりします。
生育期の夏秋は、手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかりと乾いてから)、鉢底から水が流れるまでたっぷりと水やりしてください。
秋深くなり、気温が下がり始めたら、水やりの頻度を少なくしていきましょう。冬は、断水または月に1回程度株元に水を与える程度です。
葉が落葉しているにも関わらず、水やりを続けていると根腐れします。冬の水やりには注意してください。
季節に応じた水やりが苦手な方は、水やりチェッカーの利用をおすすめします。パッと一目で土の乾燥具合が分かるので、生育期の水切れ防止に効果的です。
ボンバックス実生は株元に水を溜めこむ性質があるので、生育期以外は水は控えめに与えるのがポイント。つい可愛がって水をやりすぎないように気を付けてください。
[https://andplants.jp/products/watering_checker_sustee_large_single]肥料

ボンバックス実生には、生育期の5月~7月、9月~11月それぞれに1度置き肥を置くか、水に薄めた液肥を2週間に1度のペースで水やり代わりに与えてください。30~35℃を超える真夏と10℃以下の冬は生育が緩慢なので、肥料は与えません。
株元を太くしたい方は、元肥とは別に上記タイミングでの追肥をおすすめします。肥料はしっかり与えた方が幹はずっと太くなります。
ただし、与えすぎると根傷みに繋がるため、頻度や量には注意してください。また、秋に置き肥する場合、冬には肥料を取り除くことを忘れないようにしましょう。
AND PLANTSでは、オリジナル肥料「アンドプランツ 植物を元気にする固形肥料」を取り扱っています。土の上に置くだけでも使えて、混ぜれば元肥としても活用できる便利な肥料です。
ボンバックス実生を育てるのに、ぜひ有効に使用してみてください。
[https://andplants.jp/products/andplants_fertilizer]剪定方法

ボンバックス実生の剪定は、枯れたり黄色くなったりした葉を切る程度です。
枯れた葉はポロっと自然に落ち、黄色くなった葉も幹から簡単に外れるため、剪定そのものは難しくありません。
もし、長く伸びた幹や枝を切り戻す場合は、枝が木質化(もくしつか)していない部分で剪定してください。大株になるほど木質化した部分が多いですが、木質化した幹や枝からは新芽が出にくいためです。
AND PLANTSでは皇室献上品でもある、新潟県三条市の100年企業・株式会社坂源のハサミ「Sakagen Flower Shears」を取り扱っています。剪定で綺麗な樹形を作るには、切れ味の良いハサミが欠かせません。
軽くて切れ味抜群の使いやすい剪定ハサミを使って、ボンバックス実生のお手入れをぜひ楽しんでください。
[https://andplants.jp/products/sakagen-flower-shears]ボンバックス実生を丸く太くする方法

ボンバックス実生を丸く太くする方法は、以下の5つです。
- 一年を通して日当たりの良い環境に置く
- サーキュレーターで常に風通しを確保する
- 生育期にしっかりと肥料を与える
- 鉢サイズは変えない、または1回り大きくして毎年植え替える
- 毎年剪定する
ボンバックス実生は特別なことをしなくても、基本的に株元は丸く太く育ちます。しかし、もっと早く太くしたい方は上記で紹介した方法を試してみてください。
ボンバックス実生を効率的に早く太らせるためのポイントは、植物自身に刺激を与え続けること。日当たりや肥料は成長に欠かせない要素ですが、5つの中で風通しや植え替え、剪定は、特に効果があります。
ボンバックス実生自身に刺激を与え続けることで、幹の肥大を促すことができます。刺激に負けない強固な細胞組織を作ってくれるためです。
剪定で太くする場合は、将来的な株姿をイメージしながら剪定してください。株元に近い部分で切るほど、株元に栄養が溜まりやすく太りやすい傾向にあります。
剪定後に伸びた枝を1~2節残す程度に、毎年剪定を繰り返すとコンパクトな樹形を保ったまま株元がグッと太く丸くなります。
ボンバックス実生のよくあるトラブルと対処法

夏型のボンバックス実生を育てていると、トラブルが発生する場合があります。ここではよくあるトラブルと対処法を解説していきます。
ボンバックス実生によくあるトラブルは以下の3つです。
- 根腐れ
- 根詰まり
- 葉焼け
対処法を知っておくと、いざトラブルが起きても安心して対処できます。それぞれ見ていきましょう。
根腐れ
ボンバックス実生の根腐れでは、以下の症状が見られます。
- 株がグラグラする
- 葉が茶色・黄色に変色している
- 葉が枝垂れている
- 葉先が枯れている
- 幹や株元が柔らかく黒ずんでいる
- 土から腐敗臭がする
- 土の表面にカビが生えている
- 根が黒く変色している
根腐れは、土の酸素濃度が低下して土壌環境が悪くなることで発症します。また、土が常に湿っていると、根は呼吸できずに枯れてしまい、根自らが腐る症状でもあります。
根腐れの対処法は以下の通りです。
- 土の乾湿サイクルが早くなるように、1回り小さな鉢に植え替える
- 古い土を落として新しいものに交換する
- 根の傷んでいる部分、腐っている部分をカットする
- 風通しがよく明るい日陰で管理する
※1週間を目安に水が乾くコンディションで管理する - 発根剤を与える
- 傷んだ葉・ポロポロと落ちる葉はすべてを取り除く
- 殺菌剤に浸す
根腐れが起こった場合は、植え替えをして土の環境を変えることが大切です。傷んでしまった根は取り除き、健康な根が伸びる状態にしてください。
ケイ酸塩白土・ゼオライトなどの根腐れ予防効果のある土壌改良材も新しい用土に混ぜ込むと、より根腐れしにくくなります。
普段からボンバックス実生の株元の硬さを確認するように触るクセを付けておくと、異常があった時にすぐに対処できます。根腐れの対処は早く行わないと回復しきれないため、いかに早く気付くかが重要です。
根腐れに対する対処のコツは、「観葉植物の根腐れ」の記事を参考にしてみてください。
根詰まり
根詰まりとは、鉢の中が根でいっぱいになることで起きる症状のことです。ボンバックス実生が根詰まりすると、以下のような症状が見られます。
- 新芽が出てこなくなる
- 葉色が全体的に薄くなる
- 葉がポロポロと落ち始める
根詰まり自体は、すぐに枯れる原因にはなりません。しかし、生育スピードが遅くなり、徐々に元気をなくしていくので注意が必要です。
対処法は、植え替えです。
5月~7月、または9月~11月に、土を優しくほぐして根を傷めないように植え替えます。急に大きな鉢に植え替えると、根腐れする原因になるので気を付けましょう。植え替えするだけで、根詰まりが引き起こす上記の症状は解決します。
根詰まりが具体的にどのような症状を引き起こすのか、その対処法などが気になる方は「観葉植物の根詰まり」の記事をチェックしてみてください。
葉焼け
ボンバックス実生は葉が薄く柔らかいので、強い直射日光で葉焼けしやすい植物です。葉焼けすると、以下の症状が出てきます。
- 葉先や葉の縁が茶色くなる
- 葉全体が茶色く焦げたようになる
- 葉の色素が抜けたように一部分だけ白くなる
強い日差しを浴びすぎると、葉が傷んで「葉焼け」のトラブルが発生します。葉焼けの症状に気がついたら、直射日光を避けるように対策してください。
対処法は以下の通りです。
- 置き場所を変える
- レースカーテンやシェードなどで遮光する
- 葉焼けした葉は取り除く
葉焼けのトラブルが起きる場合、強い直射日光が当たりすぎている可能性が高いです。直射日光を弱めたり、置き場所を移動したりしてください。
株全体が強い直射日光で枯れていなければ、日差しの対処をすれば自然と新芽が出てきます。葉焼けした葉は、元には戻らないので、株全体のバランスを見ながら切り取ってください。
葉先や葉の縁だけが黒く葉焼けしている場合は、葉の形状に沿って葉焼けした部分だけを剪定すると、見栄えが悪くなりません。葉焼けは気温が高いほど、発生しやすいトラブルです。
夏は直射日光だけでなく温度にも注意すると葉焼けトラブルを回避しやすくなります。30℃以上の高温が連日続くようであれば、直射日光に当てないように気を付けてください。
大事なボンバックス実生が葉焼けすると、自分のことのように悲しくなるはずです。葉焼けさせないためにも、「観葉植物の葉焼け」の記事も参考にして葉焼け対策をしましょう。
ボンバックス実生の害虫トラブルと対処法

ボンバックス実生に発生しやすい害虫は以下の4つです。
- ハダニ
- カイガラムシ
- アブラムシ
- コバエ
それぞれ見ていきましょう。
ハダニ
ハダニの症状は以下の通りです。
- 葉にクモの巣のような糸がついている
- 葉の裏に小さな虫がついている
- 葉に斑点やカスリのような傷がある
- 葉の色が薄くなり枯れている
ハダニは繁殖力の強さと、薬剤耐性を持つ厄介な害虫です。
放っておくと糸を張って大量発生する危険性もあるので、早めに対処を行いましょう。
対処法は以下の通りです。
- 傷んだ葉は取り除く
- 葉の表裏、付け根や葉柄も水で洗浄する
- ハダニに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)
ハダニが湧いてしまったら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトランなど)の使用が効果的です。ハダニは一度では駆除しきれないことがほとんどなので、状態を見ながら、定期的に噴霧してください。
2倍に薄めた牛乳などの液体を噴霧する対処法もありますが、匂いが気になる方は水で洗い流す方法がおすすめです。ハダニが現れたら、こまめに殺虫剤を吹きかけたり、ホースシャワーで株全体を水で洗い流したりしてください。
生育期の夏~秋であればベランダやテラスなどの屋外で株全体に水を浴びせるように、ホースシャワーで水やりして管理しているとハダニの予防になります。
ハダニは非常に小さいため、姿を確認しにくい害虫です。葉を触ってザラザラした感触がある場合はハダニがいるかもしれません。
大発生してクモの糸のようなものが目立ち始めたら要注意です。そうなる前に「観葉植物に発生するハダニ」の記事で初期症状や対処法を確認しておきましょう。
カイガラムシ
カイガラムシの症状は以下の通りです。
- 貝殻のような殻を被ったり、粉状の物質で覆われたりしている虫がついている
- 黒いカビ(すす病)が発生している
- 葉や鉢、床がベタベタしている
カイガラムシは繁殖力の強さと薬剤耐性のある厄介な害虫です。
風通しの悪い環境で育てていると、葉と葉の隙間や株元の付け根にカイガラムシが発生しやすいです。そのままにしていると、大発生してすす病を併発させたり株が弱々しくなったりするので注意してください。
見つけ次第、早めに対処しましょう。対処法は以下の通りです。
- 柔らかい布やブラシで擦り取り除く
- 茂り過ぎている葉は取り除き、風通しを良くする
- カイガラムシに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)
カイガラムシが発生したら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトラン・スミチオンなど)の使用が効果的です。
しかし、カイガラムシは殺虫剤が効きにくい害虫です。そのため、殺虫剤使用と布・ブラシでの拭き取りを合わせて行うと効率的に駆除できます。
カイガラムシに悩んでいる方は「観葉植物の白い虫はコナカイガラムシ」の記事の内容も、ぜひ参考にしてみてください。
アブラムシ
春に新芽が動き始めて、葉が展開し始めるタイミングにアブラムシが付きやすいです。柔らかい新芽はアブラムシが吸汁しやすいため、展開前の新芽に集まりやすい傾向があります。
アブラムシが発生した際の症状は、以下の通りです。
- 新芽にアブラムシが密集している
- 新芽の葉の形がゆがんでいる
- 白~茶色い脱皮殻が目立つ
- 葉や鉢、床がベタベタしている
アブラムシは繁殖力が強いため短期間で増え、ウイルスを媒介する厄介な害虫です。
脱皮を繰り返して短期間で成虫になるので、アブラムシが増えると、葉に白~茶色の小さなチリのようなものが目立ち始めます。このチリのようなものは、脱皮殻です。
脱皮殻を見つけた際は、近くにアブラムシがいますので、注意深く観察して見つけてください。放っておくと生育が弱まり綺麗な新芽が出てこなくなるので、早めに対処を行いましょう。
対処法は以下の通りです。
- ゆがんだ新芽は取り除く
- アブラムシを取り除く
- 枯葉は取り除いて風通しをよくする
- 日当たりと風通しの良い場所に移動させる
- アミノ酸を多く含む有機系の肥料は与えない
- アブラムシに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)
アブラムシを見つけたら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトランなど)の使用がおすすめです。殺虫剤が効きやすい害虫なので、すぐに対処すれば被害は大きくなりません。
アブラムシが植物にもたらす悪影響を詳しく知りたい方は、「観葉植物に発生するアブラムシ」の記事もチェックしてみましょう。
コバエ
コバエの症状は以下の通りです。
- 土から虫が湧く
- コバエが植物の周囲を飛んでいる
コバエ自体は植物に無害ですが、ボンバックス実生を育てるうえでは不快害虫です。放っておくとコバエはどんどん増えていくので、早めに対処を行いましょう。
対処法は以下の通りです。
- 発酵不十分な堆肥や有機質肥料を与えることをやめる
- 無機質用土に植え替える
- 土の表面に無機質な素材(赤玉土・鹿沼土・砂利など)を敷く
- トラップを仕掛ける
- コバエに効果のある殺虫剤を噴霧する
ボンバックス実生を育てるうえで、土に堆肥を混ぜ込んだり有機質肥料を与えたりするとコバエが発生する原因になります。コバエをどうしても発生させたくない方は、無機質用土を使って育てることをおすすめします。
もしコバエが発生したら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトラン・スミチオンなど)を使って退治しましょう。スプレーでうまく対処できない場合は、トラップを仕掛けて数を減らすのも一つの手です。
コバエのトラップは食器用洗剤やお酢、めんつゆなどで簡単に作ることができます。植物の近くに置いておくと、簡単にコバエを捕殺できるはずです。
土の中の卵や幼虫が気になる場合は、溜めた水に殺虫剤を溶かして、一時的に鉢ごと沈めてください。土の中にいる幼虫や卵は、殺虫成分と窒息の効果で退治できます。
コバエは有機質の匂いに反応して集まってきます。特に完熟していない不完全なたい肥には注意が必要です。
コバエ発生の理由や対処法を詳しく知りたい方は、「観葉植物に発生するコバエ」の記事を確認しておくと対策に役立つでしょう。
ボンバックス実生の育て方に関するよくある質問

最後にボンバックス実生の育て方に関するよくある質問とその答えを以下にまとめました。
- 成長速度は?
- 地植えできる?
- 新芽が出ない理由は?
- 花が咲く?開花時期は?
それでは具体的に見ていきましょう。
成長速度は?
ボンバックス実生の成長速度はゆっくりです。しかし、他の塊根植物に比べると速いと言えます。
塊根植物の多くは年月をかけて、ゆっくりと幹を太くしながら成長する植物です。もしボンバックス実生の成長速度を速めたい場合は、一年を通して生育適温を維持しつつ日当たりを確保して肥料を与えて育てる必要があります。
地植えできる?
ボンバックス実生は地植えできません。寒さに弱く、霜雪に当たると枯れるためです。
ただし、沖縄のように冬の最低温度が10℃を下回ることがなく、霜雪の影響がない地域であれば可能です。九州以北からは現実的ではないため、基本的に地植えはせずに鉢植えで育ててください。
冬は暖かい室内で冬越しさせると安心です。
新芽が出ない理由は?
新芽が出ない理由は「根詰まり」「根腐れ」「休眠」が考えられます。
根詰まりしている場合は、根をほぐして植え替えれば、すぐに新芽は出てきます。根腐れで株が弱っている場合は、根と葉を整理して一回り小さな鉢に植え替えて様子を見てください。
活力剤や発根剤を水に薄めて与えて管理して、元気を取り戻し始めると新芽が出てきます。また、稀になかなか休眠から目覚めない現象があります。
春になって暖かいにも関わらず、新芽が出てこない場合は、気温が安定しているタイミングで根鉢を取り出してみてください。根鉢を取り出すこと自体が刺激となって新芽が出始めることがあります。
花が咲く?開花時期は?
ボンバックス実生は、2~3月頃に200本前後の雄しべがむき出しになった変わった花を咲かせます。花色は濃いピンク、または白色です。
花を咲かせるためには株を十分に成熟させる必要があるため、原産地と環境が異なる日本では難しいとされています。大株のボンバックスを温室で管理すれば、花が咲く可能性は高いです。
しかし、特別な環境でないお家では、まず花を咲かせるのは難しいでしょう。お近くの植物園に大株のボンバックスがある場合は、2~3月頃に訪れると花が咲いているかもしれません。
まとめ
ボンバックス実生は、株元が徳利のように膨らむ塊根植物です。魅力的な樹形を楽しめることはもちろん、ハート型の葉も可愛いため、多くの方に人気があります。
生育期以外に水やりしすぎると、根腐れや株腐れが起きやすい点に注意して育てることが重要です。また、水のやりすぎは株元が太りにくくなる要因なので、株元を太らせたい方は、水やりは厳しめに管理しましょう。
冬には一度落葉しますが、春には再び新芽が出てくるので安心してください。ユニークな樹形はインテリアとも相性が良いので、ぜひお部屋を彩るグリーンとして育ててみてはいかがですか。
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