植物名 | ザミオクルカス |
学名 | Zamioculcas zamiifolia |
英名 | Zamioculcas |
科目 | クワ科 |
属性 | フィカス属 |
原産地 | 東アフリカ、ザンジバル諸島(タンザニア) |
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ザミオクルカスの特徴
インテリアスタイルを選ばないシンプルな姿形で、最近人気を集めているザミオクルカス。
厚く光沢のある多肉性の葉を持ち、枝が地面からいきなり立ち上がる姿からは、アフリカ原産ならではの生命力を感じさせる植物です。
成長のしかたも実にユニークで、新葉が蕾のように閉じたまま10枚ほど一気に成長し、一斉に開くのが特徴。
比較的日陰でも育てやすいので初心者の方にもおすすめの観葉植物です。
ザミオクルカスの花言葉
ザミオクルカスの花言葉は、「輝く未来」。
つやつやした新芽をどんどん出す生命力あふれる姿が、花言葉のイメージに重なります。
メッセージとしても素敵なので、出産祝いや結婚祝いなどによく選ばれています。
ザミオクルカスの風水
ザミオクルカスは、つやつやした小判型の葉っぱが次々に茂る様子から、中国では「金銭樹」とも呼ばれています。
風水では、金運アップの効果が期待できます。
金運の気を取り入れたい方はもちろん、開店祝いなどのギフトシーンにもぴったりです。
ザミオクルカスの育て方

日当たり | 日当たりのいい置き場所(室内) |
温度 | 最低10℃以上をキープする |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | やや強い |
水やり | 春夏:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから) 秋冬:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)2〜3日後 |
肥料 | 液体肥料・緩効性肥料 |
剪定時期 | 4〜10月 |
観葉植物の全体的な育て方の基本については、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:観葉植物の育て方|コツや管理法について
日当たり(耐陰性)
耐陰性があるため、置き場所を選ばず育てやすい品種ですが、明るい場所の方が元気に育ちます。
しかしその反面、直射日光は苦手なため、日当たりのいい場所ではレースのカーテンなどで遮光してあげましょう。
置き場所(耐寒性と耐暑性)
寒さにやや弱く、暑さには比較的強い品種です。
冬場は温度管理に気を付けて、温かい室内で育てるようにしましょう。
エアコンの風は植物を乾燥させてしまうので、風が直接当たらない場所に置いてください。
夏は直射日光が当たらない屋外でも管理できますが、基本的に紫外線量に変化を起こさない方が良いので、室内に置きっぱなしが良いでしょう。
温度
ザミオクルカスは、温度にさえ気を付けていれば、とても育てやすい観葉植物です。
置き場所の温度は、5℃以上になるように管理しましょう。15℃を下回ってきたら、屋内に取り入れるのをおすすめします。
10℃以下の場所に置くと、弱ってしまうため注意が必要です。
水やりの頻度
気温が15℃以上ある春から秋にかけては、手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)水をたっぷりあげてください。
15℃以下になると成長スピードが緩やかになるので、水やりの間隔を空けます。
冬は土が乾いて2、3日してから、水をあげるようにしましょう。また、お水やりの面倒な手間を省きたい方は、下記のお水やりチェッカーもおすすめです。
[https://andplants.jp/products/watering_checker_sustee_single]肥料
成長が緩やかになる冬場に与えると、根を傷めてしまうことがあるので(肥料焼け)、春から秋の生育期に与えるようにしましょう。
肥料の種類は、薄めた液体肥料を月1~2回程度与えるようにします。
剪定方法
風通しを良くし生育を促すためには、古くなった葉や長くなりすぎた茎は、思い切って剪定しましょう。
樹液に含まれるシュウ酸カルシウムは、皮膚のかぶれをおこす可能性があるので、ゴム手袋などをして作業してください。
切り方は半分切るのではなく、根本から一本まるまる切ることがポイントです。
ザミオクルカスのよくあるトラブルと対処法
ここでは特に起こりやすいトラブルについて、それぞれの原因・症状・対処法を解説します。
根腐れ
根腐れでは、以下の症状が見られます。
- 水をあげても元気にならない
- 土がなかなか乾かない
- 葉が落ちやすい
- 葉が茶色・黄色に変色している
- 幹や幹の根元が柔らかい
- 土から腐敗臭がする
- 土の表面にカビが生えている
- 根黒く変色している
根腐れは、土の中の酸素濃度が低下して土中の細菌叢が変化し、有機物の腐敗が進むことで有害なアンモニアが発生し、土壌環境が悪くなることで発症します。
また、常に土が湿っている状況では根が呼吸することができず、細胞が死んでしまいます。これが原因で、根から水を吸い上げることができなくなり、植物体に水を供給することができなくなることで死んでしまう現象です。
根腐れの対処法は以下。
- 鉢から植物を抜き、悪い土を落として水はけのよい土に交換する
- 根の傷んでいる部分、腐っている部分をカットする
- 少量の水を与え、風通しがよく明るい日陰で管理する
※1週間を目安に水が乾くコンディションで管理する - 発根剤を与えてみる
- 傷んだ葉を取り除く
- 枯れた枝を切り取る
根腐れが起こった場合は、鉢を入れ替えて土の環境を変えることが大切です。傷んでしまった根は取り除き、健康な状態が取り戻せるような環境を与えてあげましょう。赤玉土・ゼオライトなどを用土に混ぜ込むことで、水はけと根腐れを防止することができます。
枝先がダメになっている場合は、生きている部分までカットし、新しい葉を出すことで回復させます。根元から腐っている場合は、無事な部分で切り取り、挿し木にして発根させて回復させましょう。
根腐れが起こると、新芽を残すように古い葉を落とす現象が見られます。重度の根腐れの場合は、新芽や枝の先から枯れることがあるので注意が必要です。
葉焼け
葉焼けでは、以下の症状が起きます。
- 葉の色素が抜けて白くなっている
- 葉の一部が茶色く枯れている
強い日差しを浴びすぎると葉が傷んで「葉焼け」というトラブルが発生します。
葉焼けの症状に気がついたら、早めに置き場所を検討し直すことが必要です。
対処法は以下。
- 直射日光が当たっている場合はカーテンなどで遮光する
- 葉焼けした部分はカットする
葉焼けが起こるということは、日光が当たりすぎている可能性が高いため、直射日光に当てないような措置を取りましょう。
また、一度焼けてしまった葉は二度と元に戻りません。傷んだ葉はカットし、新しい健康な葉が生えてくるのを待ちましょう。
ハダニ
ハダニの症状は以下。
- 葉にクモの巣のような糸がついている
- 葉の裏に小さな虫がついている
- 葉に斑点や傷がある
- 葉の色が薄くなり枯れている
ハダニは繁殖力の強さと、薬剤耐性を持つとても厄介な害虫です。
放っておくと糸を張って大量発生する危険性もあるので、早めに対処を行いましょう。
対処法は以下。
- 傷んだ葉はカットする
- 葉の表裏、付け根や茎も水で洗浄する
- ハダニに効果のある液体を噴霧する(2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢、殺虫剤)
ハダニが湧いてしまったら、市販の殺虫剤(ベニカファインスプレー・オルトラン)を使用するのが効果的です。2倍に薄めた牛乳などの液体を噴霧する対処法もありますが、匂いが気になる方には水で洗い流す方法もおすすめです。
そもそもハダニは、こまめな霧吹き・葉をふき取りきれいにすることを怠らなければ発生しません。
常にきれいな状態を保つために、霧吹きの購入は必須といえます。月に一度はシャワーで洗い流すなどの管理も必要です。
ザミオクルカスの育て方に関するよくある質問
最後にザミオクルカスの育て方に関するよくある質問とその答えをまとめました。
- 挿し木で増やせる?
- ペット(犬・猫)にとって毒性はない?
- 枯れた場合はどうすればいい?
- 虫が発生することもある?
- 葉が落ちる場合はどうしたらいい?
- 庭・屋外に置ける?
- 冬の管理方法は?
- 花が咲く?
では、具体的に見ていきましょう。
挿し木で増やせる?
ザミオクルカスは、挿し木で増やすことができます。
葉が付いた状態で茎を切り取り、土に挿しておくと、土の中から子株が出てきて、新しい株になります。
また、株分けでも増やすことができます。
挿し木や株分けは、春から秋の生育期に行うようにしましょう。
ペット(犬・猫)にとって毒性はない?
ザミオクルカスはサトイモ科に分類されるため、樹液にはシュウ酸カルシウムが含まれています。
ペットや小さいお子様がいるご家庭では、誤って口にしないよう手の届かない場所で管理してください。
枯れた場合はどうすればいい?
枯れる原因としては、水枯れ・根腐れ・葉焼けの3つが考えられます。それぞれの対処法は以下のとおりです。
- 水枯れ:土の表面が乾いたら水やりする
- 根腐れ:水はけのいい土に交換する
- はやけ:遮光して管理する
一見枯れたように見えても、根が生きていれば復活する可能性があります。早急に対処することで助かる可能性は高くなるので、まずは植物が傷んだ原因を確かめ早めに対応しましょう。
ダメになった葉っぱはすべて取り除き、原因を改善したあとは発根剤を使って管理すると、根や新芽の伸長を促し回復を早めることができます。
虫が発生することもある?
カイガラムシやアブラムシなどの害虫が付く可能性があります。
風通しの良い場所に置き、霧吹きなどで葉に水をかけてあげることで(葉水)、予防になります。
培養土の中に入って産卵する習性があるコバエの発生を防ぐには、土の表面に赤玉土を厚めに載せてカバー・麻布で覆うなど物理的にカバーすると効果的です。
それでも発生した場合は、オルトランを土に撒いて殺虫スプレーで対処します。
葉が落ちる場合はどうしたらいい?
葉がかさかさになって落ちるようなら、水不足が考えられます。
葉っぱが変色して落ちはじめた場合は、逆に水やりのしすぎが原因かもしれません。
乾燥に強いザミオクルカスに水を与えすぎると、根腐れをおこすこともあります。
庭・屋外に置ける?
春から秋にかけては、屋外に置くこともできます。しかし、基本的に紫外線量に変化を起こさない方が良いので、室内に置きっぱなしが良いでしょう。
冬の管理方法は?
ほかの時期と同様に室内での管理が基本ですが、エアコンの風が直接当たらないよう置き場所には注意が必要です。
冬場でも霧吹きなどで葉に水をかけてあげるときれいな状態を保てますが、低温多湿にならないように、葉水は室温を上げた上で日中に済ませましょう。
花が咲く?
9~10月頃に、大きな花茎を持った白っぽい花をつけることがあります。
ただし花は植物の体力を奪うため、葉を丈夫に育てることを優先させたい方は、花芽のうちに摘み取ってしまいましょう。
鉢植えで育てる場合は基本的に花はすぐに摘み取り、花がついたら必ず肥料を与えることが大切です。
ザミオクルカスのまとめ

育て方のコツとしては、直射日光を避けた明るい部屋で管理することと、10℃以上を保って管理することです。
以上の点に気を付ければ、お手入れも簡単なので、初心者の方にもおすすめできる観葉植物です。