植物名 | ガジュマル |
学名 | Ficus microcarpa |
英名 | Chinese Banyan,Malayan Banyan |
科目/属性 | クワ科/イチジク属 |
原産地 | 沖縄・東南アジア・ミクロネシア・台湾・オーストラリアなど |
日当たり | 日当たりのいい置き場所(室内) |
温度 | 最低0℃以上をキープする |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | 強い |
水やり | 春夏:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから) 秋冬:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)2〜3日後 |
肥料 | 液体肥料・緩効性肥料 |
剪定時期 | 4~10月 |
育てやすさ | ★★★★★ |
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[https://andplants.jp/collections/chinesebanyan]ガジュマルの特徴
ガジュマルは幹がぷっくりとしている観葉植物です。流通量も多く、植物を育てたことがない人も見たことがあるのではないでしょうか。
上記の写真は筆者が育てているガジュマルです。ガジュマルは、幹または根元から「気根」と呼ばれる根っこを出します。
気根には空気中の水分を吸収する役割があります。写真でも根元の膨らんだ部分から気根が出始めている様子が分かるのではないでしょうか。
原産地では「気根」が地中に降り立つと次第に太くなっていき、幹を支えてくれるそうです。鉢植えでも「気根」は見ることができるので、切らずにそのままにして観察するのも一つの楽しみと言えます。
また、「ガジュマル」という名前からはイメージがつきにくいかもしれませんが、ガジュマルはフィカス属のゴムの木の仲間でもあります。
ガジュマルの育て方5つのポイント

ガジュマルは、初めて植物をお部屋に迎える方にも育てやすい植物ですが、以下のポイントを知っておくとより楽しく・トラブルなく育てられるでしょう。
- まず明るい場所に置く
- 水やりは土が乾いたら
- 葉が茂ってきたら剪定する
- 温度は最低でも0℃以上をキープ
- 肥料は「緩効性肥料」を与える
それぞれのポイントと、基本的な育て方について詳しく解説します。
ガジュマルを今すぐ見たい方は、下記ページより確認できます。
[https://andplants.jp/collections/chinesebanyan]また、動画では植物バイヤーによる育て方のポイントをわかりやすく紹介しています。
①まず明るい場所に置く

ガジュマルは耐陰性を持っていますが、購入した直後は「まず明るい場所に置く」ことが重要です。1年を通して手に入りやすい植物なので、以下の「季節別のまず置く明るい場所」を参考にしてください。
- 春夏:レースカーテン越しの窓際
- 秋冬:日差しの入る窓際(レースカーテンはせず、20~30㎝ほど距離を空ける)
販売されているガジュマルは、流通の過程で日当たりがよい環境と悪い環境を経験しています。
生産農家での環境がよくても、トラックや船などでの輸送を経て、市場・小売店での環境変化によって体力が落ちていることも。そのため、まずは明るい場所に置くことが重要です。
特に小さいガジュマルの購入後は、日当たりの良い場所に置き光合成をさせて、体力を回復させましょう。
1か月ほど日当たりの良い場所に置いたら、少しずつ暗めの環境に移動させて慣らしてあげると、暗めの環境でも育ちます。
②水やりは土が乾いたら
ガジュマルの水やりのタイミングは、季節によって異なります。具体的には以下の通りです。
- 春夏:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)鉢底からあふれるくらいたっぷりとお水をあげる
- 秋冬:手で土を触って水分を感じなくなったら(鉢の中央部分までしっかり乾いてから)2〜3日後にお水をあげる
春夏の生育期には、土の表面が乾いたら鉢底から水が流れるくらいに、しっかり水やりしてください。
気温が高い時期は水分の蒸発スピードが高いので、土がすぐに乾きます。土を指で触ってみると乾き具合がわかるので、乾いていたらあげましょう。
一方で、秋冬は成長が穏やかになるので土が乾いてもすぐにあげなくて大丈夫です。土の中まで乾いているのを確認してから、2〜3日後に水やりをすると上手に管理ができるでしょう。
ただし、鉢底に穴が開いていない鉢カバーにガジュマルを入れて育てている場合は、鉢カバーから鉢を取り出して水やりしてください。鉢カバー内に水が溜まると根腐れの原因になります。
水やりのタイミングに迷う場合は、水やりチェッカーの利用もおすすめです。
[https://andplants.jp/products/watering_checker_sustee_large_single]③葉が茂ってきたら剪定する
ガジュマルは生育旺盛な植物です。春~秋の成長期に葉や枝が茂ってきたら、枝を間引くように剪定してください。
枝葉が茂りすぎていると、新しい葉が出にくくなります。また、込み合った部分の葉が黄色くなるので、枝葉が茂ってきたら遠慮なく剪定してあげましょう。
全体のバランスを見ながら、剪定後の姿をイメージしておくことがポイントです。
④温度は最低でも0℃以上をキープする
ガジュマルは最低でも0℃以上をキープできるといいです。
もともと沖縄などの温暖な地域では、地植えで育てることができるので0℃でも耐えられます。
しかし、鉢植えで管理をする場合は養分や水分に限度があるため、5℃以上が望ましいです。関東甲信越の屋内であれば冷気が発せられる窓際を避ければ、どの場所でも管理できるでしょう。
[https://andplants.jp/products/sakagen-flower-shears]⑤肥料は「緩効性肥料」を与えるのがおすすめ
ガジュマルは肥料がなくても問題なく生育ができます。よりたくましく成長させたいなら「緩効性肥料」を与えるとよいでしょう。
ただし、肥料は1年中与えればよいものではありません。季節ごとに与えるタイミングがあります。
- 春夏:5月~10月の間に、3~5回(1~2ヶ月おきに)
- 秋冬:肥料は与えない
「緩効性肥料」とは丸い粒状の固形のもので、土の上に振りかけてあとは普段のお水やりで次第に溶けていきます。
効果は1ヶ月前後続くので、春夏の成長期に一緒にあげるとよく育ちます。ガジュマルをより大きく成長させたい人は試してみるとよいでしょう。
[https://andplants.jp/products/evo_solid_fertilizer_for_green]ガジュマルに発生するトラブルと対処

植物の初心者でも気軽に育てることができるガジュマルですが、以下のトラブルも存在します。
- 根腐れ
- 根詰まり
- 葉焼け
- 根傷み
ここではトラブルが起きたときの対処法を解説していきます。あらかじめ対処法を知っておけば、いざ何かあっても安心です。
根腐れ
根腐れでは、以下の症状が見られます。
- 水をあげても元気にならない
- 土がなかなか乾かない
- 葉が落ちやすい
- 葉が茶色・黄色に変色している
- 幹や幹の根元が柔らかい
- 土から腐敗臭がする
- 土の表面にカビが生えている
- 根黒く変色している
根腐れは、土の中の酸素濃度が低下して土中の細菌叢が変化し、有機物の腐敗が進むことで有害なアンモニアが発生し、土壌環境が悪くなることで発症します。
また、常に土が湿っている状況では根が呼吸することができず、細胞が死んでしまいます。これが原因で、根から水を吸い上げることができなくなり、植物体に水を供給することができなくなることで死んでしまう現象です。
根腐れの対処法は以下。
- 鉢から植物を抜き、悪い土を落として水はけのよい土に交換する
- 根の傷んでいる部分、腐っている部分をカットする
- 少量の水を与え、風通しがよく明るい日陰で管理する
※1週間を目安に水が乾くコンディションで管理する - 発根剤を与えてみる
- 傷んだ葉を取り除く
- 枯れた枝を切り取る
根腐れが起こった場合は、鉢を入れ替えて土の環境を変えることが大切です。傷んでしまった根は取り除き、健康な状態が取り戻せるような環境を与えてあげましょう。赤玉土・ゼオライトなどを用土に混ぜ込むことで、水はけと根腐れを防止することができます。
枝先がダメになっている場合は、生きている部分までカットし、新しい葉を出すことで回復させます。根元から腐っている場合は、無事な部分で切り取り、挿し木にして発根させて回復させましょう。
根腐れが起こると、新芽を残すように古い葉を落とす現象が見られます。重度の根腐れの場合は、新芽や枝の先から枯れることがあるので注意が必要です。
関連記事:観葉植物の根腐れ|対処法や見分け方の紹介
根腐れで黒くなってしまった幹はどうする?

根腐れで黒くなってしまっても、切らずにそのままにしておくことをおすすめします。ガジュマルの幹は、密集していることも多いため、無理に切断しようとすると周りの健康な幹を傷つける可能性が高いです。
また、根腐れによって黒くなり、クズクズになってもカラカラになって抜けていきます。そのため、黒くなった幹も基本的に付けていただいて大丈夫です。
根詰まり

根詰まりとは、鉢の中で根がいっぱいになることで起きる症状です。根詰まりの症状は以下の通り。
- 水が浸透しづらくなる
- 底から根が出てくる
- 葉が黄色くなる
- 鉢にヒビが入る
特に春夏の成長期で一気に伸びてしまうと上記のような症状が起きてしまいます。すぐに枯れる要因にはなりませんが、放置してしまうとガジュマルに悪影響です。
ガジュマルを現在の鉢より1つ上の大きい鉢に植え替えることで、上記の症状はほとんど解消されるでしょう。植え替えを行う時期も春夏の成長期が最も適しています。
葉焼け
葉焼けでは、以下の症状が起きます。
- 葉の色素が抜けて白くなっている
- 葉の一部が茶色く枯れている
強い日差しを浴びすぎると葉が傷んで「葉焼け」というトラブルが発生します。
葉焼けの症状に気がついたら、早めに置き場所を検討し直すことが必要です。
対処法は以下。
- 直射日光が当たっている場合はカーテンなどで遮光する
- 葉焼けした部分はカットする
葉焼けが起こるということは、日光が当たりすぎている可能性が高いため、直射日光に当てないような措置を取りましょう。
また、一度焼けてしまった葉は二度と元に戻りません。傷んだ葉はカットし、新しい健康な葉が生えてくるのを待ちましょう。
関連記事:観葉植物の葉焼け|原因や対処法の紹介
根傷み

「ガジュマルの根っこ(足)が黒ずんでしまった」といった経験はないでしょうか?それは、根傷みと呼ばれる症状です。
お水やりをあげすぎたり、風通しが悪かったり、日当たりの悪い場所に置いたりしていると根傷みが起きてしまいます。
根傷みの対処法として効果的なのが、植木鉢の土を乾かすことです。
日当たり・風通しのよい場所に移動させて管理をしてあげると、土が早く乾いてくれます。風通しのよい場所が確保できない場合は、エアコンやサーキュレーターを使用してください。
植え替えるのもおすすめ
新しい土に植え替えてあげるのもおすすめです。根傷みが起きていたらGW以降でから9月ごろまでに、一度植木鉢から株を抜いて、根っこの状態を確かめてください。
傷み具合によっては、本来あった根っこが2/3のほどまで小さくなっていることがあります。その場合は、現状の植木鉢に植え戻すのではなく、ひと回り小さい鉢に植え替えをしましょう。
根っこが小さい状態で、元の植木鉢に戻してしまうと、土の量が多すぎるからです。植物のサイズに合った鉢を選んであげてください。
もし、ひと回り小さい植木鉢がなく元のサイズだけしかお持ちでないなら、鉢底石を多めにしましょう。保湿成分が多くならないように配合してあげるのがポイントです。
枯れる原因は?
ガジュマルが枯れる原因は大きく考えると2つあります。
- お水のあげすぎ
- 寒い置き場所で管理をしている
土が湿っているのにお水をあげすぎてしまうと、根腐れを起こしてしまい植物内部から腐っていきます。一度根腐れが起きると元の姿に戻るのは難しいです。
寒い置き場所で管理をしていると葉っぱが落ちてしまい、春になっても新芽が出ない可能性もあるので注意が必要です。
育て方によっては寒い場所でも生育ができますが、初心者の人は避ける方が無難かもしれません。
ガジュマルの害虫トラブル

ガジュマルには以下の害虫トラブルも存在します。
- ハダニ
- アブラムシ
- カイガラムシ
- コバエ
害虫によるトラブルが発生したときの対処法を解説していきます。あらかじめ対処法を知っておけば、いざ何かあっても安心です。
ハダニ

ハダニの症状は以下の通りです。
- 葉にクモの巣のような糸がついている
- 葉の裏に小さな虫がついている
- 葉に斑点や傷がある
- 葉の色が薄くなり枯れている
ハダニは繁殖力の強さと、薬剤耐性を持つとても厄介な害虫です。
放っておくと糸を張って大量発生する危険性もあるので、早めに対処を行いましょう。
対処法は以下の通りです。
- 傷んだ葉はカットする
- 葉の表裏、付け根や茎も水で洗浄する
- ハダニに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)
ハダニが湧いてしまったら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトラン)を使用するのが効果的です。2倍に薄めた牛乳などの液体を噴霧する対処法もありますが、匂いが気になる方には水で洗い流す方法もおすすめです。
そもそもハダニは、こまめな霧吹き・葉をふき取りきれいにすることを怠らなければ発生しません。
常にきれいな状態を保つために、霧吹きの購入は必須といえます。月に一度はシャワーで洗い流すなどの管理も必要です。
アブラムシ

アブラムシの症状は以下の通りです。
- 新芽が萎縮している
- 葉が縮れている
- 新芽に虫が付いている
- 葉や幹がベタベタしている
アブラムシは繁殖力が強いため短期間で増え、ウイルスを媒介する厄介な害虫です。
放っておくとガジュマルの生育が弱まり枯れる恐れもあるので、早めに対処を行いましょう。
対処法は以下の通りです。
- 縮れた葉はカットする
- アブラムシを取り除く
- 茂り過ぎている枝葉は剪定して風通しをよくする
- アブラムシに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)
アブラムシが湧いてしまったら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトラン)を使用するのが効果的です。2倍に薄めた牛乳などの液体を噴霧する対処法もありますが、匂いが気になる方には水で洗い流す方法もおすすめです。
カイガラムシ

カイガラムシの症状は以下の通りです。
- 貝殻のような殻を被ったり、粉状の物質で覆われた虫が枝葉についている
- 黒いカビ(すす病)が発生している
- 葉や幹がベタベタしている
カイガラムシは繁殖力の強さと薬剤耐性のある厄介な害虫です。
放っておくとガジュマルの生育が弱まり枯れる恐れもあるので、早めに対処を行いましょう。
対処法は以下の通りです。
- 柔らかい布やブラシで擦り取り除く
- 茂り過ぎている枝葉は剪定して風通しをよくする
- カイガラムシに効果のある液体を噴霧する(殺虫剤のほか、2倍に薄めた牛乳、重曹と水を混ぜたもの、濃いコーヒー、10倍に薄めた酢でも一定の効果あり)
カイガラムシが発生したら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトラン・スミチオンなど)を使用するのが効果的です。カイガラムシの成虫には殺虫剤が効きにくいので、幼虫の時期である5~7月に使用するとよいでしょう。
既に貝殻をかぶっている成虫は、柔らかいブラシや布で擦り取ってください。2倍に薄めた牛乳などの液体を噴霧する対処法もありますが、匂いが気になる方には水で洗い流す方法もおすすめです。
関連記事:観葉植物の白い綿はコナカイガラムシ|対処法と予防法を紹介
コバエ

コバエの症状は以下の通りです。
- 土に虫が湧く
- コバエが植物の周囲を飛んでいる
コバエ自体は植物に無害ですが、観葉植物を育てるうえでの不快害虫です。
放っておくとコバエは増えていくので、早めに対処を行いましょう。
対処法は以下の通りです。
- 発酵不十分な堆肥や有機質肥料を与えることをやめる
- 新しい土に植え替える
- 土の表面に無機質な素材(赤玉土・鹿沼土・砂利など)を敷く
- トラップを仕掛ける
- コバエに効果のある殺虫剤を噴霧する
コバエが発生したら、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレー・オルトラン・スミチオンなど)を使用するのが効果的です。コバエのトラップは食器用洗剤やお酢、めんつゆなどで作ることができます。植物の近くに置いておくと、簡単にコバエを捕殺できるでしょう。
コバエは、発酵不十分な腐葉土やバーク堆肥、有機質肥料の匂いに引き寄せられます。そのため、有機質肥料を取り除いたり土の表面に赤玉土や鹿沼土など3~5㎝程度敷き詰めたりするとコバエ発生を防ぐことが可能です。
そもそもコバエは、完熟たい肥を使用した質のよい土であれば発生しません。また、土が常に湿っている状況を避ければ、発生する可能性は低いです。
コバエを発生させないためには、適切な土と水やり管理で育ててください。
ガジュマルの増やし方

ガジュマルの増やし方は挿し木です。気温の上がる5~7月に行いましょう。
枝の先端から10~15㎝ほど切り取り、葉を1~2枚残します。その後、水を1時間ほど吸水させ、土に優しく植えましょう。
明るい日陰で土が乾かないように管理すると、1か月ほどで発根して新芽が出てきます。挿し木は植え替えや剪定した時に整理した枝葉を使用すると便利です。また、土に植えず水の中に挿しておく水挿しでも増やすことができます。
ガジュマルは種まきでも増やすことができますが、花の受粉には沖縄や東南アジアに生息するイチジクコバチと呼ばれる受粉昆虫が必要です。
そのため、日本では沖縄を除いて受粉が難しく種子の収穫ができません。
インターネットなどで、ガジュマルの種子を手に入れた場合は、気温が20~30℃の時に種まきすると発芽します。
ガジュマルに関するよくある質問

最後にガジュマルのよくある質問とその答えを以下にまとめました。
- 大きくしたくない場合は?
- 屋外で育てる際の注意点は?
- 花の咲かせ方はどうやるの?
- ひょろひょろになってしまったらどうすればいい?
それでは具体的に見ていきましょう。
大きくしたくない場合は?
ガジュマルを大きくしたくない場合は、剪定をして伸ばさないのがおすすめです。
剪定をすれば縦に伸びなくなるので「これ以上はちょっと大きくしたくないな」という人にはいいでしょう。
春夏の適切な時期に剪定を行えば、枯れる心配もないですし大きくならずに安心です。
筆者はガジュマルを大きくせずに盆栽風に育てようと考えており、剪定以外に以下のポイントを押さえて育てています。
- 春秋は屋外で直射日光と風にガンガン当てる
- なるべく植え替えしない
筆者が大きくしないために重要視しているポイントは「ストレス」「刺激」です。枯れない程度のストレスや刺激を与えることで、株が引き締まり幹が横に太くなります。
ガジュマルの育て方に慣れてきた方は、あえてストレスを与えて育てる方法にもチャレンジしてみてください。上に大きくならずに、がっしりと引き締まった株に育ちます。
屋外で育てる際の注意点は?
ガジュマルを屋外で育てる際の注意点は以下の通りです。
- 春夏:直射日光による葉焼け
- 秋冬:10℃以下の低温
室内の環境に慣れているガジュマルを、春夏に急に直射日光の当たる屋外に出すと葉焼けします。屋外でガジュマルを育てたい場合は、まずは環境に慣れさせることが重要です。
明るい日陰に1週間置き、その後さらに午前中だけ直射日光が当たる場所に1週間程度置いて、初めて直射日光がしっかりと当たり続ける場所に置きます。
ガジュマルは0℃程度まで耐える耐寒性を持ちますが、基本的に冬の屋外はおすすめできません。寒さには耐えることが出来ても、霜雪に当たると枯れるためです。
特に小さなガジュマルの場合は、5℃程度の寒さでも枯れやすいので、気温が下がり始める秋には室内に入れましょう。
花の咲かせ方はどうやるの?
ガジュマルの花の咲かせ方は以下の通りです。
- 日当たりの良い場所で育てる
- 生育温度20~30℃を保つ
- 生育期に肥料を与える
ガジュマルの花の咲かせ方は、じっくりと長年、正しく育て続けることがポイントです。幹の太さや樹高と開花の相関は不明ですが、ある程度大株に育たないと花は咲きません。
原産地では、ガジュマルは年月をかけて樹高10~20mにもなります。ガジュマルのイチジクのような花を見てみたい方は、じっくり育ててみてください。
沖縄のように、最低気温が10℃以上で霜雪が降らずに、地植えで育てられる環境であれば、比較的咲きやすいとされています。
ただし、一般的に想像されるような外に開いて咲く花とは形が異なります。ガジュマルはクワ科イチジク属に分類される植物です。この仲間は「無花果(いちじく)」と呼ばれるように、花が外からは見えない特別な構造をしています。
ひょろひょろになってしまったらどうすればいい?
ガジュマルがひょろひょろになる原因には、水分が多すぎることと、日照不足があげられます。
観葉植物の水やりは土が乾いてからたっぷりあげるのが基本であり、こまめに水を与えると根腐れするだけでなく徒長する原因となります。とくに、休眠中の夜間に水を与えると徒長しやすいので注意が必要です。
また、日当たりが悪いことも徒長の原因となります。ガジュマルは、半日陰~明るい場所で育てる事で葉が密に茂り間延びしなくなります。
ガジュマルのまとめ
育て方を一通り読んだとはいえ「うまく育てられるか心配…」と考えてしまう方もいるのではないでしょうか。
しかし、ガジュマルは生命力が高いため、初心者の方でも簡単に育てられます。筆者も初めて育てた植物がガジュマルで、5〜6年ほど育てていますが、トラブルなく元気に成長していますよ。
また、AND PLANTSでは根っこの形が独特な品種も扱っています。数に限りがあるのですが、現在ならまだ選べますので、気になる方は下記のページからご覧になってみてください。
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